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バイデン大統領の支持率が低迷している理由

バイデン政権が誕生してもうすぐ1年。
最近アメリカのメディアでは、バイデン大統領の支持率が政権以来最低水準となり、中間選挙での民主党の動向にも影響するのではないかとの報道が相次いでいます。

バイデン大統領の支持率はメディアにより若干数字は異なりますが、どうやら過半数の国民が不支持を表明している、というのが実態のようです。

2020年11月7日。バイデン氏の大統領当選が発表された直後、喜びにあふれて道端には人が溢れかえっていました。あれから1年、現在は多くの難題に直面して苦戦しているバイデン政権。

 

トランプ大統領にNoを突きつけた国民たちが望み満を持して誕生したバイデン政権。
現状、多くの人たちの期待を裏切ってしまっているのはどうしてでしょうか。

それは単純に一般庶民がハッピーではないからです。
一般庶民が何に不満かというと、生活水準が向上していないどころか悪化しているということ。

なんとアメリカはこの1年で消費者物価指数が6%以上も上がったと言われています。
アメリカは、911やリーマンショック、パンデミック発生などの特殊な危機的事象が発生した時を除いて、株価も物価も給与も右肩上がりという経済を続けてきました。物価が上がってもお給料も同じかそれ以上上がれば人々の生活水準が下がることはありません。

しかし、給与の上昇率以上に消費者物価が上昇しているというのが今の状況。
人々の生活は少しずつ貧しくなっているのです。

消費者物価の中でもアメリカ人が値動きに敏感なものは、牛乳、住宅価格、ガソリン価格といいます。
アメリカ人の生活ともっとも結びつきが強いこれら3つ。

先月末。サンクスギビング(感謝祭)の祝日を目前に買い物客で溢れるニューヨーカーに人気のスーパー、Whole Foods。

 

こうした3つのもの以外でも、食品、日用品の値段が値段に敏感な私でも気づくほどにどんどん値上がっていることは、私がアメリカへ渡ってから初めてのことかもしれません。
パンデミックによる世界的なコンテナ不足で供給難となったことから、食料品や日用品の価格はどんどん上がっています。
また、慢性的な人材不足により、お皿洗いのような単純な仕事も最低時給(NYの場合15ドル)では人を雇えなくなり、レストランの経営を逼迫しています。原材料価格の高騰とのダブルパンチ。
そのため、このパンデミックの間に値上げをしていないレストランはないと言っても過言ではないほどに、レストランもじわじわと値段を上げてきています。

世界をリードする大国の一つとして、国際舞台でのアメリカの動向も気になりますが、まず第一に国民の日々の生活をハッピーにできているかということの通信簿が現在のバイデン大統領の低迷する支持率。

ツイッターのアカウントを停止されたため表立った活動は伺えないトランプ氏ですが、バイデン大統領に逆風が吹く中、民主党と共和党の支持が拮抗する地域を中心に遊説活動を続け、支持者を集めているようです。

まだまだ収まる気配のないコロナウイルス。これ以上経済を止められない以上、いっときのロックダウンのようなことは起こらないと思いますが、その一方で、コロナウイルスの感染拡大を防ぎつついかにビジネスの存続を助け、人々の生活をより豊かなものにしていくのか。
バイデン政権は大きな課題を抱えたままでの年越しとなりそうです。


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