こんなに違う!日米の女子トイレ事情

こうした違いは、どこから生まれてくるのでしょうか?

私が考える理由は、
1. 日米での女性の働き方の違い
2. 1に起因した男女の職場での意識の違い
です。

アメリカでは、一般職のような働き方は一般的でなく、そもそもそうした職務に若くて働き盛りの女の子が就こうということはありません。(過去に詳しく書いた記事は、こちら。)
大学まで出るような人たちは、日本とは比べものにならないぐらい高い学費を払って大学を卒業しているので(経済力が普通レベルの家庭でも、自分で学費の全額もしくは一部をローンでまかなっているケースはごくごく普通です。その場合、卒業後に自力で学生ローンを返済しなくてはいけません。)、大学の学部で学んだことが生かせる職業に就こうとするのです。つまり、日本でいう総合職のような仕事です。

ただ、日本とアメリカで大きく違うのは総合職の位置づけ。
アメリカでは、職種ごとに採用活動が行われるので、採用時にどういった仕事をすることになるかがはっきりしています。
そのため、会社がその職種に求める役割は細かく募集要項に記載がなされ、数ある応募者の中から最適な人が選ばれます。
そして、会社に入った後でも、会社が求める仕事ぶりを発揮していないと、最悪解雇という事態にもつながりかねません。(これについては、こちらでも触れています。)
また、昇進や昇給に年功序列という考えはないので、きちんと成果を発揮した人にはそれなりの待遇が見込まれます。
そのため、自然と働く側の意識も高まり、トイレで長時間お化粧を直している場合ではありません。

また、アメリカではキャリアに長いことブランクができると完全に遅れをとってしまって元の職種で再就職することは厳しいため、子供が小さくても働き続ける女性は多いです。
社会の価値観として、個々人が自立することが求められているので、結婚したからとか出産したから、という自身のプライベートの変化によって、今まで築いてきたキャリアを手放すことはないのです。
そのため、会社にはワーキングマザーも多く、彼女たちは子供のお迎え等で勤務時間が限られているため、会社にいる間は、効率よく仕事をすることに必死で、トイレで長居することはありません。

さらに、アメリカでは、オンとオフがはっきりしています。(それについての過去記事は、こちらからどうぞ。)
つまり、仕事とプライベートがかかなり明確に線引されているのです。
先ほども述べたように、男女ともに、仕事できちんと成果を出すことが重要なので、職場では仕事用の顔を持ち、それ以外の場面では、家族や友人と仕事を完全に忘れて楽しむ、というスタイルがわりと徹底しています。
もちろん、職場の同僚とバーで一杯、なんてこともありますが、それはたいてい平日、しかも金曜日を除いた日です。
週末は家族や友人たちとの時間だからです。
これだけオンとオフがはっきりしているので、仕事用の顔でいる職場での恋愛の発生頻度は、日本と比べてはるかに低いです。
そのため、職場で常に完璧メイクでいる必要はないのです。ちょっとファンデーションがよれていたり、口紅がとれていても、誰も気にしないです。

こうした社会的背景を考えると、アメリカの女子トイレで、女性が洗面台で手を洗ったら、鏡もほとんど見ずにあっという間にその場を立ち去る光景も自然と納得できるような気がします。