イチローの引退会見で感じたNYで働くということ

すっかりご無沙汰してしまいました。
アメリカでは4月1日は特別な意味合いはありませんが、日本では新年度が始まり、そして、今年は新元号も発表され、ニューヨークにいながらも、時代の変化を感じています。

最近毎日が目まぐるしく、既に随分前のように感じますが、先日、イチロー選手が現役引退を発表されました。
日米の野球界を引っ張ってきたイチロー選手。アメリカのような厳しいリーグで20年近くも一線でピッチに立たれてきたのは、並大抵のことではないと思います。

そんなイチロー選手の引退会見を見てみました。正確な表現は覚えていないのですが、ニューヨークに移った時、毎日、明日クビになってもおかしくない、という心構えで挑んでいた、というようなことを話していたことが印象的でした。

私自身も、ニューヨークで働き始めてから、当時働いていた会社で行われた大規模なレイオフを何度か目の当たりにしたり、会社のレイオフで人が減ってそのしわ寄せで忙しくなったと話している友人がいたり、部署の突然の閉鎖や部署ごと他都市へ移ることになって旦那が仕事を失って焦った、と話している友人たちがいたり、とニューヨーク、さらにはアメリカでは、「job security」は全くありません。

最近イーストビレッジで見つけた見事なウォールアート。

そうした環境に身を置いていると、日々自分なりに一生懸命仕事をしているつもりですが、「いつ仕事がなくなってもおかしくない」という危機感みたいなものは、私自身、頭の片隅に常にあるような気がします。
自分自身のパフォーマンスに限らず、会社の方針や業績で仕事を失うこともあり得るので、いつ何が起こってもおかしくないのです。
就労ビザの身の時には、会社とビザが紐づいていたので、仕事を失ってしまうと、一定期間(私が就労ビザを保有していた当時は2、3ヶ月)以内に次の仕事が見つからないと、ビザが無効になってしまうので、命取りです。そんなこともあって、グリーンカードが取れるまでは、そんな緊張感みたいなものもありました。

日本の友人たちに、「いつか日本で働くことはないの?」とよく聞かれ、その度に、「NYの環境に慣れすぎて、日本では働けない。」と答えています。ニューヨークに10年近く住んでいても、英語の壁は厚くて(少しでも近づけるように努力はしていますが)絶対ネイティブのようにはなれないので、それなりに不自由もありますが、それでも、私はアメリカの柔軟な労働スタイル、ワークライフバランスに対する考え方、成果を評価してもらえる土壌、女性にも広く開かれたチャンスある仕事の環境、が気に入っています。私が日本から離れて10年も経つので、その間に日本の労働環境も大きく変わって、友人たちにはこぞって「日本も残業時間とかだいぶ減っているよ。」と言われるのですが、常にリストラと隣り合わせ、みたいな厳しい世界であったとしても、ニューヨークの刺激ある環境を私は好んで選ぶし、日本で働いた後にアメリカへ渡り、これからもアメリカに残っていきたいと思っている日本人は、私と同じような気持ちで日々暮らしているのではないかと思います。

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