日本でSATCやNY関連のおしゃれな雑誌特集を見過ぎていると、NYにあんなおしゃれな女の子たちはなかなかいないといざNYに来てからビックリするかもしれませんが、普段はいたってカジュアル、そしてパーティー等の一大イベントになると、セクシーに変身するのがNYの女の子たちのような気がします
そのため、身近で超美女に出会うこともなかなかないのですが、そんな中で私のNY生活の中で1番かもしれないというぐらいに、同性でも会うたびにはっとする美女が現れました
ひざ上の適度な長さのタイトスカートにいつもアイロンがきちっとかかったシャツを身につけ、すらっと伸びた足元には手入れのされたハイヒール真っ白な肌にきれいな金髪アメリカの女性にありがちなパワーみなぎった感じではなく、いつもどこか控えめな仕草もなんとも愛らしいです
初めて会ったとき、ゴシップガールから出てきたのではないかと思うようなその容姿にただただビックリしたのですが、それはいつ出会っても変わりません
そんな彼女は私の会社の後輩です。
一人ずつ敷居ある席で仕事をしているので、廊下ですれ違ったときに「Hi」という以外はあまりちゃんと会話をしたこともなかったのですが、この間彼女の席の近くを通ると、なんと金曜日の3時過ぎにすでに帰宅していました
私の会社はのんびりした雰囲気のせいか、金曜日に定時までいる人はほとんどいません。忙しくない時期ということもあり、4時過ぎぐらいから「Have a good weekend」という声があちらこちらから聞こえ始め、定時の5時半になると私と何人かが取り残されているという状況です私も帰ってしまっても問題ないのですが、日本人の性格上やはりそれはできないのです
4時ならまだしも3時過ぎに帰るってよっぽど重要なデートでは・・・、きっと気合いれた男性が早くに呼び出したに違いない、なんて勝手に色々想像していたのですが、
その数日後、彼女の手に光り輝く結婚指輪を見て、私の想像は崩れていったのでした。
そしてその次の週。たまたま隣の席に座っていた彼女は、またしても3時過ぎに全然悪びれた様子もなく、「Have a good weekend」と言って帰って行きました
私の謎は深まるばかりしかし、それは昨日あっけない形で結末を迎えるのでした
私は来週からその子と二人の仕事があってうきうきしているのですが、同僚に「来週xxちゃんと仕事だよね?あの子Jewishでお昼ごはんとか自分で持ってくるかもしれないし、外行くときはKosherになるよ。」と言われたのです。
そう、ユダヤ教徒の人々は宗教上、金曜日の午後は仕事をしてはいけないことになっているのです。そしてやっと彼女が毎週金曜日に3時になると帰って行く理由が分かりました
また敬虔なユダヤ人はKosher料理しか食べません。ユダヤ教の人々が食べてはいけない、または食べてはいけない食べ物の組み合わせを避けているだけでなく、食材をユダヤ教の教えに従って調理したものがKosher料理です。そのため、サンドイッチやサラダ、ハンバーガーといったものもKosherメニューには登場します私には普通の食事と全く違いが分からないのですが、ユダヤ教徒の多いNYではKosherのお店にはシールや張り紙がしてあります
宗教上の理由は何にも勝る強力な武器。友達と金曜日だけJewishになりたいよねー、なんて話をしています