1週間の予定で先週末に終わるバスルームの改装工事ですが、素人目に見ても2週間経った今、まだ半分ぐらいしか終わっていません。
自分1人であれば良いのですが、工事にビックリして精神不安定になり予想外の事件を立て続けに引き起こす愛猫が心配で、生きた心地がせず、なんとも長い2週間を送っている間に、ニューヨークは秋へと移り変わろうとしています。
激動の毎日。工事が長引いたため、前回の記事(こちらからどうぞ)で書いたシャワーを貸してくれた夫婦にあれから数度お世話になりました。見るからに人の良さそうな夫婦で、今まで11年のニューヨーク生活で初めての隣人付き合いです。どんなに友人がいても、こうして近くに助けてくれる人がいるのはありがたいです。
今回の工事で、他にも学びがあったのですが、その一つがマネジメント会社との付き合いです。
ニューヨークのアパートは、大家さんから直接借りるケースとマネジメント会社から借りるケースがあります。マネジメント会社が建物全部を保有している場合は、彼らがその建物内の全ての部屋の大家となっています。
我が家は後者のケース。アパートの地下にマネジメント会社のオフィスがあります。そこに事務職として勤める唯一の女性は、見るからに適当そうなお姉さん。
過去にメールの返信が遅かったり、メールの口調がちょっと冷たかったりしたため、私も同じように冷たい、時には強い口調でメールの返事をしていたので、彼女との仲は正直なところ、普通以下。何か揉め事があったわけではないのですが、自然とこちらの態度も硬化していたのです。
ただ、驚くことに、私はこの工事を通じてその女性との距離が縮まったのです。これは、工事が長引いた今、本当に良かったと思っています。
きっかけは本当に些細な出来事。工事に際して直接話す機会があり、その時交わしたほんの少しの会話で自然に打ち解けたのです。メールと違って意外と良い人かも、と私は思い、相手もそう感じたようです。
アメリカでは、日本のように丁寧なサービスは期待できません。そして、日本との大きな違いは、相手によってサービスの質が異なるのです。マニュアル通りに動く日本の社会では、誰もが同じ対応をするし、融通もききにくいです。一方、担当者の裁量でいかようにもなってしまうのがアメリカ。
今回、その女性スタッフがなんとオフィスにシャワールームがあることを教えてくれて、リノベ中の平日のシャワーはそこでお世話になることに。
毎日彼女が出社した9時過ぎに、シャワーどうぞ、というメールが届くようになりました。(本来であれば9時ぴったりに彼女は来ているべきところ、そうでないのがアメリカらしいです)
ずっと気が利かないと思っていた彼女のその対応に驚くと同時に、私の態度も軟化し、今では彼女は私のリクエストに素早く応じてくれたり、ちょっとした無理にも対応してくれたりするようになりました。ただただその豹変ぶりに驚いています。ただ、逆に言えば、これがなかったらリノベ中の私の生活はもっと大変なものになっていたことでしょう。
コロナで何でもオンラインが化が進んでいますが、やはり人と触れ合うことの重要性を感じると同時に、アメリカでは自分の生活に関連するところで敵は作らない方が良いということを改めて感じながら、工事完了を首を長くして待っています。