「ギリギリで」や「直前で」という意味の"at the last minute"という表現がありますが、ニューヨーカーは日本人に比べて、何でもat the last minuteのような気がします。
計画をきちんと立てて、その通りにこつこつと取り組むことが得意な日本人。それに対して、アメリカ人は、何かと遅れがち。でも、最後の最後で詰めが必要な局面では、日本人以上に火事場の馬鹿力を発揮して帳尻を合わせるのが得意です。
ユニオンスクエア駅で見かけた心優しいミュージシャン。自分のお小遣い稼ぎ目的の人が多いのに対して、こんな親切な立て看板まで作っています。「ホームレスの人や支援が必要な人は、このケースから必要なだけいくらでも持っていって下さい。(僕はただ演奏するのが好きなだけなんです。)」
予定を事前にきちんと立てる傾向のある日本人は、例えば誰かと会う場合にも、少し余裕を持って日程調整をすると思います。
それに対して、アメリカ人は、割と直前に物事を決めます。そのため、かなりぎりぎりで声をかけても失礼に当たることはありません。
今でも覚えているのは、前の会社の最終面接のこと。キャリアアップを目指して、仕事をしながらこっそりと転職活動をしていたのですが、仕事帰り中に当時受けていた会社の最終面接のお誘いの電話をもらい、今すぐオフィスに来れますか、と言われました。
まさか突然面接があるとは予想もせず、夏だったこともあり、面接に行くのとはほど遠いカジュアルな服装をしていたので、いったん家に帰って着替えてからすぐに行きます、と答えたら、近くにいるようだし、服装は気にせず今すぐ来て下さい、と言われて、電話をもらってから15分後ぐらいに最終面接が行われて内定をもらったのでした。事の展開の早さに驚いてしまいますよね。
でも、それがニューヨークのペースなのでしょう。
週末の予定も、ニューヨーカーは直前に立てる傾向があると思います。
数日前、時には前日に突然色々予定が決まったり、なんてことはごく普通にあります。
今週末は久しぶりに何も予定がなく、何しようと今朝思っていて、最近知り合った子をごはんに誘ってみることにしました。
週末3日前だったにも関わらず、快諾のお返事。
そして、今日の夕方には、別の友人から今週末開催の楽しそうな会にご招待いただき、私の何も予定のなかった今週末はlast minuteで一気にわくわくする週末へと様変わりしました。
ちなみに、アメリカ人はこんな感じで動いているので、会う約束は2週間先ぐらいまでだと思います。日本人だったらそんなことはありませんが、アメリカ人とあまり先の約束をすると、別にもっと重要な予定が突然入ったりしてドタキャンされる可能性は十分あると思います。
そんなわけで、私の手帳はいつも真っ白ですが、自然とぎりぎりで予定が埋まり、毎週全然違うことを楽しんでいます。
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