こちらの記事では、皆が思い描くようないわゆるニューヨーカー、アメリカ人同士の出会い方について書きました。今回は、国際カップル、アメリカ人とその他の国の人とのケースについて見てみたいと思います。
Fulton street駅のツリー。
日本では、アメリカに住んでいる日本人はアメリカ人と付き合っているケースが多いのではないかと思っている方も多いかもしれませんが、実際のところ、ニューヨークでは、日本人は日本人と一緒にいるケースがほとんどです。
国籍の違う人と一緒になることには、言葉の壁以上に違いが多く、色々なところで調整が必要になってくるので、多大なる努力が必要なのです。そのため、お互いが異文化に興味があったり、相手の出身国のことが好きだったりした方が良いです。また、日本で暮らしていた時には考えもしないところで妥協する柔軟性も求められます。例えば、家の中で土足で生活するか、靴を脱ぐかということも相手と話すことになるでしょうし、一番大きなところでは、食生活を合わせることかもしれません。
日本人同士であれば、夜ご飯に毎日白米とお味噌汁が出てくることに疑問を持つ人はいないと思いますが、日本人でなければ、まず、そうしたことに抵抗を示す可能性が高いです。
また、欧米人が好きな和食は味の濃いものが多いので、肉じゃがのようなものは受けが良いですが、切り干し大根の美味しさはなかなか分かってもらえないでしょう。アメリカ人と出張をすると、たった数日間でも好きなものが食べられず、それが予想外にもストレスになるのですが、自分の口に合ったものを食べられる環境がこんなにも大切だということは、日本の外に出るまで考えたことがありませんでした。国際カップルに立ちはだかる食生活のギャップは思った以上に大きいです。
そんなこともあって、ニューヨークでは、日本人同士のカップルが圧倒的に多いですが、中にはアメリカ人と付き合っていたり、結婚したりする人もいます。日本人男性は、日本人女性以上に日本人と一緒にいることが楽なようで、ニューヨークで見かける国際カップルの大半は、日本人女性とアメリカ人男性のカップルです。
911 memorialの横にある高級ショッピングモール、Brooks fieldのツリー。
一番よく聞く出会いは、language exchangeや大学や大学院のクラスメートといったケースだと思います。日本語を熱心に学ぶアメリカ人と英語力を向上させたい日本人が、学校を通じてlanguage exchangeという形で知り合い、定期的に会って一緒に語学の勉強をしているうちに、友達関係を超えて仲良くなるというのは、割と一般的です。この場合、お互いに相手の国の言語や文化を学びたいという意欲があるので、打ち解けやすいと思います。また、大学や大学院のクラスメートといった形で学校を通じて知り合った場合、共通の友人も多く、学校の課題を一緒にこなしたりといったことを通じて仲良くなりやすいのだと思います。
その他で一番よく聞くのは、前回の記事でも書いたオンラインです。
国際カップルの3割ぐらいは、オンラインで知り合っているといっても過言ではないぐらいに、オンラインデートは普及しています。
オンとオフがはっきりしているアメリカで、職場で付き合うことはなかなかあり得ず、日本人は日本人同士でいるほうが居心地が良い場合が多いので、プライベートで日本人の輪の中にいると、オンライン以外でアメリカ人男性と知り合うことはなかなか難しいのが現実なのです。
それ以外では、ホームパーティーで知り合うこともあると思います。
ホームパーティーの場合、パーティーの主催者の仲が良い人が招かれ、その人たちの友人が参加したり、といった形なので、自分の友人がきちんとした人であれば、そのパーティーで知り合う人もきちんとした人であることがほとんどなので、そういった意味で安心できるのかもしれません。
ブライアントパークのツリー。
どんな形で知り合ったとしても、アメリカで知り合っている以上、相手が日本語がペラペラということはまずありえないので、日本人側の英語力が高くて、相手ときちんと意思疎通ができるということが、その他の文化や育った環境の違いを埋める前の必要最低条件のように思います。