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フロリダのビーチタウン、サラソタのおすすめグルメ

前回に続いて、フロリダのビーチタウン、サラソタの旅行日記です。
サラソタは、全米を代表するサーカス団を作ったRingling兄弟の1人が奥さんとともに移住したことをきっかけに、贅を尽くしたベネチアスタイルの当時の邸宅が観光名所となっていると同時に、同じ敷地内にあるサーカスミュージアムもRingling兄弟によるサーカスの魅力を知ることができる貴重な場所となっています(詳細は前回の記事「アメリカを代表するサーカス団の誕生秘話」をご覧ください)

友人がビーチハウスを借りていなければ名前を聞くこともなかったかもしれないフロリダの小さなビーチタウンのサラソタ。マイアミのような商業色が強いことは一切なく、この地で生まれ育った人たちやこの場所が気に入って移住した人たちが、素朴な生活を楽しんでいる様子が伝わってきました。

フロリダ半島の西側に位置するサラソタ。ニューヨークからはサラソタ空港への直行便があります

海に面したサラソタの名物はシーフード。地産地消にこだわったシーフードレストランのクオリティーはニューヨーク以上ではないでしょうか。カジュアルな雰囲気でありながら、味は本格的。

今回は、サラソタで訪れたレストランの中から特に気に入ったお店をご紹介したいと思います。

Mar Vista Dockside Restaurant & Pub
このレストランは、サラソタの沖に浮かぶ島、Longboat Keyの北端近くにあります。Keyとは島という意味で、例えば、フロリダ南端にあるかつてヘミングウェイが住んでいたことでも知られている有名な観光地であるKey westは、数々連なる島々(keys)の最西端にあることから、その名がついています。

Mar Vista Dockside Restaurant & Pubは、海に面した重厚な建物。1912年初頭頃にLongboat Keyエリアの初期の開拓者であり地主であった人がこのエリアの建物を次々と石で建設したそうですが、現レストランも当時の石造りの建物の一つだそうです。丈夫だったことからハリケーンの被害も免れることができ、現在まで残っています。

その土地柄、特にシーフードが有名 (c) Mar Vista website

レストランは地域経済への貢献、環境への影響等を考慮して地産地消にこだわり、地元で採れた食材や地元のお店から調達した食べ物を提供しています。そんなオーナーの熱い想いが一品一品から感じられました。

レストランの裏庭はビーチに面しているので、夏や天気の良い時は裏庭の席が良さそうです (c) Mar Vista website

次にご紹介する2軒のシーフードレストランは、Mar Vistaよりもカジュアル。ランチにおすすめのお店です。

Star Fish Company
海に面したデッキで新鮮なシーフード料理が楽しめるお店。海風を浴びてのどかな景色を見ながらのごはんは格別です。

素朴なビーチハウスのような佇まい

おすすめはこのデッキ席。1月でも寒さを感じることはありませんでした

The Old Salty Dog
こちらも海に面したシーフードレストラン。平日でしたが地元の人たちでにぎわっていました。

新鮮な貝はこうしたシンプルな味付けが格別

少し風が強い日でしたが、海に面した席は人気

レストランも併設されていますが、私たちがデザートに訪れたのは、こちらのデザートバー。

Euphemia Haye Restaurant & Haye Loft
一歩足を踏み入れると何十年も前にタイムスリップしたかのような歴史を感じる内装。このレストランがこんなにも地元で愛されているのには理由がありました。

電気系統のエンジニアだったオーナーのLesさんは、ニクソン大統領と一緒に中国を、フランク・シナトラと一緒に南アメリカに行ったりするうちに世界各国の料理に目覚め、1975年にこのレストランをオープンしたそうです。一人でいっぱいいっぱいの日々を送っていた時に出会ったのが、地元でシェフとして着実にキャリアを積んでいたRayさん。そして、自身のレストランを開くための場所を奥さんと一緒に探し続けていたRayさんに、Lesさんは自身のお店をそのまま売却したのです。RayさんはLesさんが祖母の名からとったという店名も残し、Lesさんのレシピを大切にしながら、事業を拡大していきました。

当初は1階のレストランだけでしたが、1992年には当時Lesさんや新オーナーのRayさんが住んでいたアパート部分の2階をHaye Loftとしてバーラウンジとして拡張。また、その奥にはデザートラウンジも。

当時住居だったインテリアも楽しめるHaye Loftエリア

デザートエリア。目移りしそうなパイがたくさん並んでいました

最後にご紹介するのは、可愛いコーヒーショップです。

(c) Turtle Coffee Bar (Tanya Do)

Turtle Coffee Bar
一見普通のカフェですが、ここのおすすめは何と言ってもピスタチオコーヒー。ピスタチオの味がコーヒーとうまくマッチしていました。様々なコーヒーが世に出ていますが、ピスタチオコーヒーを出しているお店はなかなかないと思いますので、こちらを訪れる機会があったらぜひお試しください。

国土の広いアメリカにはクール宅急便のようなものがないので、産地直送のシーフードを取り寄せて自宅で食べることはできません。また、ニューヨークのレストランで食べられるシーフードも鮮度はフロリダで食べるものとは大きく異なります。

フロリダの魅力は温暖な気候に加えて新鮮なシーフードにもあると言っても過言ではありません。

何かのご縁がないとサラソタへピンポイントで行かれる人はいないかもしれませんが、タンパへ行くついでに立ち寄ったりなど、もしサラソタを訪れる機会がありましたら、ぜひこちらで紹介したお店を楽しんでいただけたら嬉しいです。


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