記録的な極寒が続いているニューヨーク。年明けすぐの1月7日に、1896年の過去最低気温マイナス14.44度を更新するマイナス15.56度を記録し、それ以降もたびたびマイナス10度を超える日を観測しています。
とても寒がりで、学生時代、誰よりも早く冬のコートを着て登校していた私が、こんな極寒の土地で暮らしているのは不思議な気分ですが、やはり人間も動物。自然と寒さへの耐性が強くなり、また、最近の極寒で感覚がまひしたこともあり、今では0度あれば、大したことない寒さと思うようになりました。
なかなか経験しないマイナスの世界は、0度を少し下回るぐらいであれば、たとえタイムズスクエアの喧騒に立っていても、スキー場のリフトで山のてっぺんまで上ったときのような感覚。
マイナス10度まで下がると、10分から15分程度の徒歩が問題なくできるぐらいの寒さ。
そして、マイナス15度は、「30分も歩くと人体に危険を及ぼす寒さ」とテレビで報道されていたとおり、ひとたび外に出たら、目の前にある地下鉄の駅まで猛スピードで行くのも苦痛の寒さ。
マイナス15度まで下がると、空気の味にも変化が現れ、息を吸うと、新雪を食べた後味のような味を感じます。
そんな極寒のニューヨークでの防寒対策は、
・厚手のコート(こんなにマイナスの日が続くと、もはや日本で着ていたコートでは対応できません。裏地も厚手のダウンジャケットが必須です。)
・ブーツ(ニューヨークの女性は、通勤時と職場にいる時とで異なる靴を履いていることも多いです。通勤は、利便性を考えて、UGGのブーツの人もよく見かけます。)
・ヒートテック(これなしに冬は過ごせません。)
・耳あて(耳を隠すだけでも、かなり寒さを防ぐことができます。)
こんなに極寒でも、日常生活が送れている理由として、セントラルヒーティングの発達が挙げられると思います。日本では、暖房が部屋全体に行き渡るまで部屋がひんやりしていることは多々あると思いますが、ニューヨークでは、こうした現象はまず起こりません。新しいコンドミニアムのような建物を除く、NYで一般的な古い建物では、法律で、気温が一定以下に下がった場合には、大家さんが、セントラルヒーティングを稼動することが義務付けられているため、家の中は常に暖かい状態に保たれているのです。室内は半そでで過ごせるぐらい快適な温度です。
アメリカは色々な意味で日本のようにきちんとしていないため、日常生活で不便なこともありますが、このセントラルヒーティングは、アメリカが日本に誇れることのひとつだと思います。
広いアメリか。同じ時期のマイアミは半そでで過ごせ、まるで夏の陽気。