マンハッタンは、エリアごとにそれぞれ特徴があり、お店や道行く人の雰囲気も大きく異なります。
ニューヨークでお買い物、というと5番街やSOHOがガイドブックでは大きく紹介されていますが、こうしたエリアは、近年は、観光地化されすぎてしまっていて、短い滞在時間の中で急いでお店をはしごして洋服や物を次々に見て買って終わり、ということになりかねません。
もし、洗練されたおしゃれで優雅なニューヨーカーのおしゃれな買い物姿を見てみたいとすれば、マディソン街を歩くことをおすすめしたいです。
ニューヨークでは、どの4つ角にも道の名前が書かれた看板があるので、観光客にも親切です。
マンハッタンのavenueと呼ばれる道は必ず南北に走っています。マディソン街(Madison avenue)は、すぐ西の5番街とすぐ東のパーク街に挟まれた道です。
5番街といえば、40丁目後半から59丁目までは、ブランドの路面店や高級デパートが立ち並ぶいわゆる買い物街。そして、59丁目から北は、メトロポリタン美術館にいたるまで、数多くの美術館が立ち並ぶことで知られています。
そして、パーク街は、マンハッタンのどこのエリアをとっても、おしゃれなイメージですが、特にアッパーイーストと呼ばれる60−80丁目後半あたりのエリアは、全米でも高額納税者が多く住むことで知られ、ビジネスに成功したユダヤ教徒が子供をたくさん連れて歩いていたり、金融の世界で目が飛び出るような額を稼いでいる方が家族と暮らしているような場所です。
そんな5番街とパーク街に囲まれたアッパーイーストのマディソン街は、まさに、パーク街やそれより東側のアッパーイースト(ゴシップガールの舞台でもあります)に住む人たちのお買い物ゾーンなのです。
ラルフローレンは、5番街とマディソン街両方に店舗を持っています。マディソン街のこちらの店舗は、5番街よりも高級感溢れています。
日本の絵文字文化は海外でもemojiとして知られています。フェイスブックでも1年前からemojiが取り入れられました。こちらは、emojiを大きくディスプレイしたアニヤハンドマーチのお店。
かつて、一世を風靡したMad Menという、マディソン街の広告代理店の男性たちを描いたドラマがありますが(Mad MenのMadはMadison avenueの略です)、ミッドタウンのマディソン街は、大手広告代理店のオフィスが立ち並ぶ場所でもありました。その名残もあり、Brooks Brothersを始めとする男性用ワイシャツやネクタイのお店も並んでいます。ミッドタウンを超えてアッパーイーストのマディソン街が洗練された雰囲気で包まれているのは、そんな影響もあるのでしょう。
セントラルパークを横に見ながら、5番街の通称美術館通りを歩く人は多いと思いますが、1本寄り道をして、ぜひマディソン街の空気も吸ってみると、ニューヨークの醍醐味に触れることができると思います。