渡米した頃、何より英語が上手くなりたいという気持ちが強く、英語漬けの生活を試みました。
それは、極力日本語から遠ざかること。
まず、リスニング強化のために、家にいる時は必ずアメリカのテレビ番組を付けることにしました。
また、なるべく日本語から遠ざかるために、インターネットでも、日本語のページは極力見ないようにしました。ヤフーニュースにすら何ヶ月もアクセスしない生活をしていたために、一時期、完全に日本のことが分からない状態になっていました。
自分で決めたルールですが、だんだん緩くなり、今でこそこのブログを含め、日本語のHPは毎日見ていますが、それでも、日本語のテレビ番組から遠ざかる生活はほぼ守り続けています。
もちろん、日本語のほうがずっと快適だし、特にNYは、日本語だけで生活しようと思えばできてしまう場所なので、自分から意識的に英語環境に身を置かなければいけないと思っています。
海外へ行けば英語が上手くなる、という神話は日本にずいぶん前から根付いていると思いますが、それは完全な神話で、英語は、正しい方法で努力を続けなければ、絶対に上達しないと思います。今までこちらで多くの日本人に出会って来ましたが、残念ながら、対米年数と英語力は、全く比例していません。
前回の記事では、英語の能力の中でリスニング力がいかに大切かということをご紹介しましたが、今日は、リスニング力の正しい鍛え方を考えてみたいと思います。
個人的に、一番効果的なのは、「意識して」聞くことの繰り返しだと思います。
英語を湯水のごとく聞けば英語が自然に聞き取れるようになる、と唱える人がいますが、アメリカ暮らしが長い人ほどリスニングが得意というわけではないことからも、あまり説得力がありません。英語以外で考えてみた場合、例えば、全くアラビア語の知識がない私が、アラブ諸国で暮らしたらアラビア語が分かるようになるでしょうか。基礎すらない状態では、いくら聞いても、何も分からないと思います。
それと同じで、英語も、いくら聞いても、知らない単語は聞き取れないし、知っている単語だとしても聞き取れないものは聞き取れないのです。
そのため、リスニング学習のためには、字幕付きでテレビを見たり、インターネット上のラジオであれば、原稿を横に置きながら聞くことが重要だと思います。
次回は、私が実践してきたり、今も行っているリスニング方法を、より具体的にご紹介したいと思います。