世界中からの移民たちを受け入れ、拡大を続けているアメリカ移民に対して寛容な政策をとっているように見える一方で、この国に住んでいる移民たちが常に感じていることは、アメリカ国民との差
この国で生まれさえすれば無条件に住み続けることができるアメリカ国民と違い、移民たちはなんらかのビザ(滞在許可証)がなければ、いくらこの国に居続けたいと思っても、母国へ帰らなければいけません
しかし、そんな移民たちの運命を変える夢のようなカードがあるというお話を以前、人生を変える魔法のカード☆ というタイトルで記事にしました。
この魔法のカードを手に入れる方法は、ごくわずか。
日本人が入手できるルートは、なんと3つしかありません
その1アメリカ人(もしくはアメリカ生まれの人)との結婚
最初の2年間は仮のグリーンカードが与えられ、その後正式なものへと移りますしかし、ただアメリカ人と結婚すればいいわけではありません。グリーンカード目当ての結婚を防ぐために、政府の調査が入り、有効な夫婦関係が認められないと無効となってしまいます調査とは、調査員が自宅を訪問し、夫と妻それぞれに別の部屋で、夫婦でなければわからないような質問を行うというもの。
一見簡単そうに見えますが、グリーンカードがほしいために結婚する女性がいることを知っている悪質アメリカ人がいることも事実最初はとてもいい旦那さんを演じていたものの、仮のグリーンカードの2年間の期限が切れていざ正式なグリーンカードということが見えて来るころに、態度が豹変し、多額の金銭を要求してくるケースも多々あるようです
たまたま結婚相手がアメリカ人で自然とグリーンカードをもらったというケースは別ですが、自分の力で未来を切り開いていこうとせず、他人に依存しすぎるのはよくないなぁ、とこんな事例からも感じます
その2別のビザからの切り替え
既にあるビザを有していて、そのビザからグリーンカードの申請を行うケース。これが最も確実にグリーンカードを入手できる方法ですが、それもまた茨の道です
なぜなら、どんなビザからでもグリーンカードの申請ができるわけではなく、アメリカでの就労を可能とするビザのうちのいくつかのビザしかこれは許されていないからですまた、たとえ理論的にそれが可能だとしても、この申請を行うためには、会社のサポートが必要です。会社がグリーンカードのサポートをするという意思を表明しなければ、この手続きはスタートできないからです。
グリーンカードのサポートにはお金(100万円ぐらい)がかかる上、時間(最低2年。人によっては4,5年。)もかかるので、こうしたサポートに消極的な会社が多いことも事実そうすると、現在保有しているビザの有効期限が切れてしまうと、アメリカに滞在できなくなってしまいます
その一方で、会社で良いパフォーマンスを見せれば、会社の積極的なサポートにつながります。長いようですが、グリーンカード取得には一番堅実な道で、このサポートを得るために、たとえ転職を考えていたとしても、今の会社でじっと我慢している人たちは数知れません。
その3グリーンカードの抽選で当選
アメリカ政府は移民を増やしたくないという一方で、ある程度の数の移民がいなければこの国は成り立たないことも知っていますそのため、毎年一定数の枠を設けて、抽選で当選した人にグリーンカードを支給しています。倍率は相当に高いですが、周りに全く当選者がいないというほどの高倍率ではありません。抽選の申し込みはウェブサイトから高い代行手数料のもとに申請代行をしている業者もありますが、名前や住所など簡単な情報を入力して写真をアップロードするだけという極めてシンプルな手続きです
写真はデジカメで自分で撮影したものでもちろん大丈夫なのですが、なんとしても当選したいという強い思いのある人たちは、気合を入れて写真屋さんで撮影しています私も過去2回の応募では、それぞれ別の写真屋さんで撮影しています。同じ写真での応募も可能ですが、1度応募して外れたときの写真は縁起がよくない、との理由から、みんな毎年別の写真を使って応募しているようです
こうして見てみると、運さえあえば当選できるその3の方法がはるかに良いことは明らかです。
毎年5月に発表される抽選結果をみんなドキドキしながら待っているのですが、なんと今年、一度発表された結果が無効になるという大事件が起きました
その理由は、コンピューターの不具合により、当選者の90%か初日2日間に応募した人たちだったということが、後日判明したため。
通常であれば、この事実を隠し通すこともできたと思うのですが、「平等」をうたったアメリカ国の法律に反するため、その事実を包み隠さず公表し、そして結果は全部無効として抽選がやり直されることになりました
つい先日、落選結果を見てまた来年頑張らなければ、と思っていた私にとっては朗報です
7月、運命の神様が私のもとにやってきますように