NYで驚きの体験

驚くほど頭の悪い人

アメリカ生活が11年も過ぎると、いろいろなことは既に経験済みで、それに対する対処法も分かるので困ることはほとんどないのですが、先日、ある初めての経験で、久しぶりにその対処に追われました。既に経験者であり事情に詳しい友人たちがアドバイスをくれて、なんとか乗り切ることができました。

それは、家のリノベーション。

NYのロックダウン直後、皆が自宅待機となったとき、私が住む古いビルはキャパオーバーとなったのでしょう。バストイレの流しとトイレがそれぞれ水が溢れて大変な思いをしました。コロナの時期だったし、変な菌が漏れてきていたらどうしよう、と思いながら、掃除をしました。

水漏れにより壊れた流しの下の木の棚の修理をお願いしたところ、大家さんがやって来て、突然、バストイレを全てリノベすると宣言してくれたのが2か月ほど前。1週間でぴっかぴかのバストイレになるから楽しみにしていてね、と言われて8月末に始まった工事は、結局1か月終わりませんでした。

原因は、コロナと西海岸での山火事による必要部品の遅れ、と説明を受けていますが、明らかに水道工事業者の仕事のスピードは遅く、完全に計画倒れの状態でした。

日中家にいるときには、トイレが使えないため、そのたびに地下のマネージメントオフィスに借りていました。そして、ある日のこと。工事業者の2人が5時過ぎに工事を終えて帰ろうとしたときに、その部下が耳を疑うようなことを口にしました。

「今日は床を張る作業を行って、床に負荷がかかるから、トイレを戻せなかったので(工事中はいつもトイレを外し、その日の工事が終わると戻していました)、明日朝までトイレは使えないから。」

私はこの発言に耳を疑い、思わず、「トイレを使えないってどういうこと?今まだ5時で、明日朝9時の工事再開まで半日もトイレが使えないなんてありえなくないですか。」と言ったのですが、「でも、使えないものは使えないので」の一点張り。

その時、その人の上司にあたる今回の工事の責任者が電話を終えて会話に加わってきて、マネージメントオフィスに電話をして、例外的に5時以降の工事の許可をもらい、床が固まった8時頃にトイレを戻すためにやってきました。

この部下のあまりに分別のない発言に私はただただ驚いてしまったのですが、絶対にありえないことでもクライアントに対して何も考えずに口にしてしまうこの頭の悪さには閉口してしまいます。

工事で疲弊したときの究極の癒し。ニューヨークの北2時間半ぐらいの高級別荘地として知られるCatskillsのアルパカファーム。

そんな事件があってすぐのこと。こちらで起業しアメリカ人を何人も雇ってばりばり働いている日本人女性とお茶したときに、彼女も同じことを話していました。彼女の会社でも、誰にでもできるような作業を任せている人が頭が悪すぎて、クライアント先に3つのものを持っていくように、と教えても、必ず違うものを持っていくそうです。何度説明しても間違えるようで、最終的に彼女が、持っていてほしいものに、1,2,3と番号を振って、ようやくそのミスがなくなったようです。

驚くようなことが起こるアメリカ。日本では大学進学率も高く、普通に生活している限り、ここまで頭が悪い人に出会うことはないかもしれませんが、そんなことが起こってしまうのがアメリカなのです。


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