NYから日本を考える

世界へはばたく宮崎ワールド

昨年の夏、日本ではいたるところで、「ぽ~にょぽにょぽにょ」という歌声が聞こえてきましたが、NYでは1年遅れで、今夏ようやく映画が封切りとなりました。

英語のタイトルは、
「Ponyo on the cliff by the sea」

 

「崖の上のポニョ」という邦題が忠実に訳されています。

一緒に観に行ったギリシア人の友達は、2,3年前に宮崎アニメの世界を知ってから、そのとりこになり、今では私以上にジブリのことを知っているいわばジブリおたく。
ぽにょを見るのはもう3回目なのに、「今回は、今まで気づかなかった細かい動作に注目して見るからいいんだよ~。」と言って、ついてきてくれました。

映画の後は、もちろんジブリトーク。
彼によると、こんなに人間や自然の細かい動きを見事に描いているアニメ映画は、宮崎監督の作品以外にないそうで、作り手のその心配りに気づくと、ドキッとするそうです。

たとえば、
「魔女の宅急便」で、主人公のキキがくつを履くシーン。
靴を履くときに、つまさきでトントンと地面をつつくしぐさを見て感動した、と興奮気味に話してくれました。

日本人でも気づかないこんな場面に注目している人がいることに驚きましたが、ジブリ映画が、外国人を惹きつけてやまないのには、ストーリーの面白さだけでなく、こうした魅力もあったんですね。
「千と千尋の神隠し」や「ハウルの動く城」は、日本人でもテーマを理解するのが難しいのに、どうして海外でも公開されるのかしら、と思っていた長年の疑問がようやく解けました。
この友達のジブリの知識は、どこでそんなに情報を入手したのかと思うぐらいの量と細かさで驚いてしまいます。ぜひ、アメリカでのジブリ普及大使に任命したいです。


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