ニューヨークで暮らすようになってから、いたって簡単な表現でも、日本の学校で出会わなかったものに遭遇することが多く、その度に教科書英語の限界を感じています。
そして、その一方で、こんなにインターネットが発達して国境を超えて自由に情報が行き来できる時代なのに、なぜ日本ではそもそもネイティブたちがほとんど使っていない表現が学校で教えられているのか、不思議な議な気持ちにもなります。
午前中であれば、"Have a good day."、午後であれば、"Have a good afternoon."、夕方や夜であれば、"Have a good night."と言います。この表現は、友人間のようなカジュアルな場面、会社の同僚や上司との挨拶、クライアントの方との間のような少しかしこまった場面でも使える優れもの。
また、レジの店員さんが、お客さんに対して使っているのもこの表現です。また、電話を切る時に使われるのも、この言い回し。
見ず知らずの人がエレベーターを降りる時に使っている場面に遭遇することも多々あります。
これらの表現への返事は、
"You too. Thank you."
「さようなら」ということを言うのに、"Good bye"ではなく、「良い一日を」といった意味合いの表現が使われているのは、非常に興味深く、また、日本で形だけで使われているような「お疲れ様」よりも、ずっと心がこもっているように感じます。
そして、それに対して、「あなたもね、ありがとう。」と答えることで、相手との間に温かい会話が成り立ったように感じられ、気持ちも良いです。
電話等ではなく、顔が見える相手との間では、ぜひ笑顔で答えましょう。
オフィシャルな場面で初めて会った人に対してや、ビジネスの場面でかしこまった状況での言い回しは、"Take care" これは、「さようなら」といったニュアンスです。さようならと言われているだけなので、返事は、"Take care." で大丈夫です。
ちょっとかたいニュアンスの表現なので、使われる場面は限定されてきます。
海外旅行に行ったら、ホテルの従業員、エレベーターで一緒になった他のお客さん、店員さんに"Have a good day."と言ってみてください。相手からも温かい返事が返ってくるはずです。