前回の記事(こちらからどうぞ)では、とんでもない配達トラブルから、ちょっとした交渉術で思いがけない得をした出来事を紹介しました。
「交渉術」というと大げさに聞こえるかもしれませんが、アメリカ人は皆、日常生活で小さな交渉をしながら暮らしています。
しかし、そうした交渉事に慣れていない私たち日本人も、アメリカではどんなときに交渉ができるのか知っておくと、アメリカ生活が少し楽になるかもしれません。
私がそんなことに気づいたのは、アメリカ生活も数年が経ってからのことでした。
今回は、アメリカでのちょっとした交渉例をご紹介したいと思います。
すべて私の実体験に基づく実話です。
レストランやカフェで
先日あるカフェでクレープを頼もうと思った時のこと。バナナが横についているシンプルなクレープが食べたかったのですが、メニューにはバナナやいちご、チョコレートが乗った豪華なクレープ(しかもカロリーが高そう)かバターと砂糖のシンプルなクレープしかありませんでした。
さりげなく、バターと砂糖のシンプルなクレープにバナナを足してもらえないか聞いてみたところ、あっさりOKでした。
ブランチで、選択式のサイドメニューがある場合、選択肢以外にあるものを頼むことも、お店によっては可能で、アメリカ人は意外と普通にこうしたことをお願いしています。
テレビの受信料
アメリカでは、テレビとインターネットは同じ会社から提供されることが一般的で、NYエリアではタイム・ワーナーという会社が市場を寡占している状態です。
そのため、タイム・ワーナー側の力が強く、テレビの受信料は、何もしていないと、毎年どんどん値上っていってしまいます。
アメリカ人によると、値上がった代金を言われたままに払っている人はいないそうです。カスタマーサービス(Customer retentionという、いわゆる顧客をつなぎとめる部署)に電話をして、料金据え置きの交渉をするのが普通、と聞いたときに、過去数年間、言われたままの値上げを受け入れていた私はとても驚きました。
先日、値上がった請求書が届いたので、私も交渉に挑戦してみることに。同時にパッケージプランの見直しをして、以前より自分に合ったプランになったのですが、料金はなんと月30ドル近く下げることに成功しました。
家賃
狭いエリアに人口が密集しているニューヨーク。
需要過多なのに供給が追いつかず、ここ数年、リーマンショック後の景気の回復とともに、家賃はうなぎ上りで上昇しています。
大家さんに課されるビルの管理費も同時に上がっていることから、そうした経費が借主に転嫁されて、契約更新のときの家賃上昇は避けられません。
いまの家を見たとき、一目で気に入ったのですが、大家さんの提示額との間には隔たりが。ただ、先方も、きれいに住んできた自分の家を、日本人のように綺麗に使ってくれる人に住んでもらいたいと思っていたようで、こちらの予算を提示したら、月に100ドル値下げしてくれることになりました。
その他、過去には、こんな交渉事をしてきました。
HIROMIがニューヨーカーを魅了した夜♪
Languageexchangepartnerとのニューヨークらしい体験
もちろん、英語がネイティブでない状態で、こちらの希望を伝えるのは、面倒でもありますが、ちょっとの努力で生活が快適になるのであれば、交渉する価値はあるかもしれません。
また、こちらでは、交渉はみんなしているので、ちょっと交渉しても、押しが強いとか図々しいと捉えられることはないので、思い切って「交渉」に挑戦してみても大丈夫だと思います。