NYというとステーキというイメージがなぜか定着していて、NYに遊びに来る友人たちは、ステーキ屋さんに行ってみたいとようですが、ニューヨーカーの間にはステーキはNYの食べ物、という感覚はあまりないように思います。
しかし、「NY=ステーキ」というイメージは、たぶん日本人観光客の間だけではなく、他国の観光客の間でも定着しているのか、マンハッタンにはステーキ屋さんがあふれています。物価の高いNYでは、皆が行きたいような高級店であれば、ステーキのお肉だけで50ドルぐらい、さらにサイドにマッシュポテトや野菜をつけたり、ワインを飲んだりすると、チップも入れて一人約100ドルとかなり高額です。
NYには、世界中からの移民が暮らしていて、旅行で普段行かないような国の料理が食べることができたり、日本で食べたことがある国の料理も、NYではより本場に近い家庭の味付けで食べられたりするため、個人的には、NYを訪れた際には、そうした各国料理をぜひ試していただきたいです。
その代表格の一つは、インドカレー。
私は昔からインドカレーが好きですが、日本で暮らしていた時には、あまり食べる機会はありませんでした。インド料理屋さんの数が他の食べ物と比べて相対的に多くないことと、夜は割と高いイメージがあったからです。
しかし、NYで住むようになってから、インドカレーを食べる機会が増えました。
インド人というとITが強く、西海岸のシリコンバレーに多く住んでいるイメージかもしれませんが、マンハッタンのインド人人口も驚くほど多く、インドのお祝いごとの日になると、見たこともないような華やかなサリーやインドの伝統衣装に身を包んだ人たちがマンハッタンを闊歩しています。そのため、インド人が経営するインド料理のお店が多く、また、インド料理に必要なスパイスも簡単に手に入るため、自分でインドカレーを作ったりもしています。
ミッドタウンの中心、ブライアントパークの裏で、以前、週末に偶然見かけたインドのパレード。いまだに何のお祝いか分かりませんが、その豪華絢爛ぶりにただただびっくりしました。
私はインドに行ったことがないため、本場インドとの味を比較することはできませんが、マンハッタンのインドカレーはかなり本格的だと思います。日本のインド料理屋さんと比べてメニューも豊富ですし、NYに多く住むインド人をお客さんとして迎えるためには、あまり味付けを変えることもできないため、インドの味がそのまま再現されていると思います。
たまに無性にインドカレーが食べたくなり、残業の時に注文することも。(かなり匂ってしまうので、周りに誰もいなくて一人の時限定です。)
インド料理屋さんには2種類あります。きちんとしたレストラン形式のお店と、手軽に食べたりテイクアウトするデリのような形態のお店です。
後者になると、場所によっては、インド人がスプーンを使わずに、左手で器用にカレーを食べている姿を見かけることもあり、最初はとても驚きました。
マンハッタンのMurray Hill(マレーヒル)と呼ばれる閑静な住宅街の一角には、なぜかインド料理屋さんが集まり、Murray Hillをもじって、Curry Hill、または、Little Indiaと呼ばれています。 Lexington avenueの26丁目から29丁目を中心に、その周辺の横道に入ると、インド料理屋さんやインドの食料品店を見かけます。
インド料理と一口に言っても、インドの南側と北側では全く食べ物が異なるようですが(日本でいうと関東と関西で味付けが異なるのと同じような感じなのではないかと思います。)、このCurry Hillのエリアに行けば、気軽に入れるようなデリからおしゃれなお店まで、様々な形態のレストランに出会うことができます。
個人的に好きなお店は、Dhaba。お店もきれいで雰囲気が良く、どれも美味しい上に値段も手頃で気に入っています。お昼であれば、ビュッフェ、夜であれば好きなものを頼む方式で、どちらもおすすめです。NYに旅行する機会がありましたら、ぜひお立ち寄りください。
Dhaba
108 Lexington avenue (27th streetと28th streetの間です)
http://dhabanyc.com/