先日募集した私への質問企画に参加くださったConey Islandさん、ありがとうございます。
いただいた質問は、日本人以外の人と仲良くなるコツについてでした。渡米前は、ニューヨークに行ったら周りには日本人よりニューヨーカーが多いので、アメリカ人の友達がたくさんできて、そんな彼らと休日はお出かけすることを妄想していましたが、その夢はかなり早い段階で打ち砕かれました。ネイティブの友人を作る気満々でいたのに、全然そういう友達ができなかったのです。
それはなぜでしょうか。いくつかの理由が考えられますが、究極的にはこの3つに尽きると思います。
・英語力が足りない。
・共通の話題がない。
・ネイティブと知り合う環境にいない。
渡米当初の私は全て足りていませんでした。日本で勉強していた英語と現地で要求される実践的な英語のギャップにあたふたとし、ネイティブスピーカーがどんな会話を普段しているのかも知らず、語学学校と家を往復してプライベートでも語学学校の友人たちと集っていたので、こんなにアメリカ人に囲まれた環境にいるのに、アメリカ人と会話することがほぼない(NYは移民の街なので、スーパーなど日常生活で行く場所の店員さんにネイティブの人がいる確率は低いです)のは逆にすごいとすら思っていました。
今は一時休業中の大手デパートMacy'sの中に、数ヶ月に一回テーマと共に展示もごっそり変わる面白い場所があります。アメリカ人の友人が私に紹介したいと言って、コロナ前に連れて行ってくれました。渡米10年経ってこうした友人ができたのは本当にありがたいことですし、私が英語を勉強してきたモチベーションはこうして世界中の人と繋がることなので、そういう理想形に近づきつつあるのは嬉しいです^ ^
そんな私に大きな転機が訪れたのは、渡米してから2年後に、奇跡的に米系の会社に入ることができたことでした。部署に日本人は私一人。さらに、ネイティブスピーカーでない人もほぼ私のみという英語力を伸ばすには願ってもいない環境でした。
米系の会社なので、パフォーマンスが悪ければ解雇もありうる環境だったため、仕事以前に言葉が不自由な私はとても不利な状況にいました。英語力が足りないからと仕事ぶりを疑われては困ると思って、職場でも知らない単語は片っ端から隠れて調べる日々でした。お給料をもらって逆に私の方が英語を学ばせてもらっているというような状態が続きました。
だいぶ英語には慣れてきたものの、ふと立ち止まるとそれでも週末にお出かけするようなネイティブの友人はほとんどいませんでした。なぜなら、彼らと共通の話題がなかったのです。
これは、日本人同士でも同じだと思いますが、友達とは何らかの共通体験が常にあると思います。学校や職場が一緒で一緒に過ごした時間があったり、趣味が一緒だったり。育った環境も生き方も違う人とは言葉が通じても親しい友達にはなりにくいかもしれません。
私がマンハッタンに住んでいた頃によく行っていたユニオンスクエアも、金曜日の夕方にも関わらず、今はこんなに静かに。早く友人たちと外へ繰り出せるのはいつになるのでしょうか。
仕事柄、米系の会社ではチームで働いていて、上司がいないときは、みんながよく色々な話を繰り広げていました。アメリカ人の話題で圧倒的に多いのは、自分のこと、恋人や配偶者のこと、家族のこと、(男性であれば)スポーツ、映画やドラマでしょうか。ネイティブのような速度で英語を話せない私が会話をリードするのは不可能なので、いつも聞き役で、ネイティブの人たちの話に聞き耳を立てていました。映画やドラマを見てもそうですが、日常会話はスラングも出てくるし、速度も早いので、聞き取るだけで至難の技です。でも、慣れてくると、自分や家族の話はすぐに理解できるようになりました。ただ、スポーツや映画、ドラマはどれもほとんど見ないので、NYを本拠地とするスポーツチームの話、有名な映画の話、今流行っているドラマのことなどは、話していることは聞き取れるけれど、内容が理解できないという状況でした。ネイティブの友人を作るには、こうした話についていけないとダメなんだ、と愕然としました。
そんな状況だったので、ネイティブの人と知り合える環境にいたにもかかわらず、休日は日本人の友人や語学学校時代の友人たちと集う日々が続き、ネイティブの友人を作って週末にお出かけするというのは、私のNY生活の目標にすらなったのです。
そして数年が経ち、とうとうその目標が叶う日が来ました。
実は、その時の感動は過去のブログの記事にもなっているぐらい私にとって大きな出来事となったのですが、次回は、その記事を掘り下げながら、どうやって私がその殻を破ることができたのかを書いてみたいと思います。
この話題、すごく奥が深くて、書き始めたら数話分になるぐらいの内容になりそうです。
質問くださったConey Islandさん、ありがとうございます。
そして、日本人以外の友人を持ちたいと思っている方にとって、少しでも参考になりましたら嬉しいです。