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NYで日本人以外の友達を作る方法 (2)

前回に引き続き、ニューヨークで私の一つの目標にもなっていたNYで日本人以外の友達を作る方法について掘り下げてみたいと思います。前回は、アメリカ人だらけの環境にいるにも関わらず、ネイティブの友人ができずに苦労した話を書きました。

実際に、前回の記事でも書いた、渡米3−5年目に勤めた米系の会社(渡米初年度は語学学校、渡米2年目は日系の小さな会社にいました)で仲が良かった友人は全員移民でした。

ブルックリンの街並み。ロックダウンで外出を控えているため、記事に合った写真がなかなか見つかりません。。

・Mちゃん:フィリピンからの移民。フィリピンで大手企業にいたものの、物価水準の違いからフィリピンにいたら一生海外旅行もできないと悟り、自力でニューヨークへ。シングルマザーとしてたくましく子育て中。

・Kちゃん:エクアドル人。入社直後から私にいつもよくしてくれていたKちゃん。大学留学でNYへやって来て、そのままNYで社会人に。スペイン語と英語は似ているので、英語はペラペラでしたが、スペイン語圏のエクアドルで育ったので、英語はほぼ大学に入ってから学んだそうです。そんなことから、ネイティブでない私の気持ちをいつも理解してくれていたかけがえのない友人。

・Sちゃん:アメリカ生まれですが、両親はインド人。インドには住んだことがないのですが、両親から引き継いだインドの文化を大切にしていて、家ではいつもインド料理を食べ、インド事情にも詳しいです。食べるのが好きで、日本食のこともよく知っていて、どこかから入手したレシピで自らトンカツを作ったり。

ロックダウン中の楽しみはオンライン講座。これは、好きなインスタのアカウントのオーナーが開催したインスタライブ。夕方開催だったので、ホスト自身がお酒を飲んでいます。一方通行ではありますが、こういうイベントが楽しめるようになるも英語を学ぶ醍醐味だと思います。

 

英語の壁は想像以上に厚く高いですが、実際に英語を勉強する立場にならないと、その大変さは分からないのだと思います。日本語を話すアメリカ人が冗談として話すのが、日本に行って、「こんにちは」と言っただけで、「日本語うまいですねー!」と褒められる、ということです。日本人は英語で苦労しているからか、日本語を話す海外の人に対して寛容だと思います。でも、アメリカで"Hello"と話して褒めてくれる人は誰もいないのが現実です。

移民の気持ちが分かるのは、移民しかいないのです。そんなことから、私の日本人以外との交友関係は、こうした移民の友人たちから広がっていきました。こうした友人たちは、私のペースにも合わせてくれるので、私の話を聞いてくれたり、また、分からないことがあったときに質問できる環境を作ってくれていました。

アメリカは移民の国なので、インディアン以外は、数代遡れば、アメリカ以外の国にたどり着きます。そんなことから、ネイティブスピーカーという定義も難しいですが、両親を含めてアメリカで生まれ育ったので、完全に英語環境で生きてきた人をネイティブスピーカーとするならば、NYで初期の頃にできたネイティブの友達は、前述した会社の同僚Jちゃんです。

Jちゃんとはあるプロジェクトで長いこと一緒に仕事をしました。割と大きなチームで、私以外に色々な人がいましたが、特に私に親切に接してくれたのが、JちゃんとSくん。私がアメリカ人が誰でも知っているようなネタを知らないので、彼らも教えるのが楽しかったようで、よく仕事の手を止めて、「XXっていう映画は絶対見た方がいいよ!」とか「XXって知ってる?」なんて言って話しかけてくれました。

マンハッタンの中でも注目を集めているハドソンヤード。ブルックリン生活になってから、こういう高層ビルとは無縁になりました。もうあの目まぐるしい摩天楼では働けないかもしれません。

 

二人には共通点があります。それは、育ちが良いということ。

Jちゃんの実家はすごく広くて地下がゲームセンターのようになっていて、パチンコもあるよ、と話していたほど。話し方もとてもゆっくりで仕草も優雅。おしゃれでいつも仕立ての良い洋服を着てブランドのカバンを身につけていました。

Sくんは、コテコテのユダヤ人。このブログに過去に登場したユダヤ人ネタの多くはSくんに教えてもらったものです。Sくんのお父さんは、全米でも有名な病院の脳外科医。ユダヤ人は結婚が早いので、大学時代に結婚したSくんは節約生活を送っていましたが、育ちの良さは雰囲気から容易に感じ取れました。

その当時の会社には、JちゃんやSくんのような人がいる一方で、私がネイティブでないからそもそも私と話をしようとしない人も実は一定数いました。これを差別と騒ぎ立てる人もいるかもしれませんが、私は差別とは思っていません。単純に、何を話していいか分からない、ネイティブでないから会話するのが面倒、という程度のものだったと思っています。

アメリカでは、オンとオフをはっきりと分けるので、Jちゃんは親しい同僚でしたが、「友達」と呼べる関係になったのは、私が会社を辞めてからのことです。2人で夜ご飯を食べに行くことになったのです。そして、これが私が「ネイティブ」の友人と2人でお出かけした初めての出来事となりました。渡米から7年も経ったときのことでした。

そのときの感動は、こちらに書いていますので、ぜひご覧ください。

 


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