突然ですが、自分の夢は何ですか?と聞かれた時に、どんな答えが浮かんでくるでしょうか。自分の話は控えめに、そして、前例のないことには難色を示す日本の社会では、周りからの反応を気にして、自分がやりたいことを口にできなかったり、自分で無理な理由を見つけて、夢に蓋をしてしまったり、ということが少なからずあるような気がします。
反対に、一見無理そうなことでも、自分がやりたいことに全力で取り組むことを受け入れてくれるアメリカ社会、そして、何らかの夢を胸に秘めてやってきた人たちが集まるニューヨークでは、日々の会話の中で、自分の夢を話したり、相手の夢を聞いたり、といったことが自然に行われています。
通勤客に夢を与えることがミッションと、自ら朝の通勤時間にトランペットを奏でる男性。見かけない日があると心配してしまうぐらいの高い頻度で、同じ場所でトランペットを吹き続けています。
先日、友人たちと集まって、新しい年を迎えたことを機に、各々の夢の棚卸しをする機会がありました。与えられた紙に一人100個の夢を書き出すはずでしたが、時間の関係で、30個に挑戦。白い紙があっという間に埋まりました。
10年前の私であれば、「ニューヨークでアメリカの会社で働くこと」と大きく書いていたことでしょう。ニューヨークに本社を構える会社はウォール街にあるとなぜか当時は疑いもしなかったので、旅行で訪れた時に歩いた重厚なビルの合間をヒールで歩く姿をはるか遠く東京から思い描いていました。ただ、実際、ウォール街にオフィスを構えるのは金融関係の会社ばかりで、しかも、いつも生き急いで足早に歩く人が多いウォール街は未だに馴染めず、ウォール街で働くご縁はありませんでしたが、ニューヨークでアメリカの会社で働く、という夢は、幸運なことに、渡米2年で実現しました。
日本にいたら誰もが無理、と思うようなことでも、本当にやってみなければ、無理かどうかは分かりませんが、日本にいた頃は、何となく夢を人に話すことに抵抗があり、こっそりニューヨーク行きの準備を進めました。
でも、面白いことに、ニューヨークでは、私の周りの友人たちは、積極的に自分の夢を語っていて、時には、私がやりたい夢が何とか軌道に乗るようにと手を差し伸べてくれています。
いつもポジティブ思考で、多方面で活躍している私の友人は、夢は夢で終わらせるものでなくて実現させるものだから、夢を書き出す時には、「〜したい。」と書くのではなくて、「〜する。」と書くべきで、夢が叶ったその瞬間ではなく、叶ったその先に得られる状態をイメージすることが、夢を叶える秘訣と言いますが、本当にその通りだと思います。
そして、夢を紙に書き出してみると、やりたいことが明確になり、そのために何をしたいかが考えやすくなることに最近気がつきました。私が書いた30個の夢が、半年後、1年後にどこまで進んでいるでしょうか。皆さんも、夢の棚卸しを始めてみませんか?