アメリカの祝日制度は少し複雑です。
こんなところにも自主性が出ているのか、日本のように画一的な祝日カレンダーは存在しません。
法律が、全てのビジネスがお休みとなる祝日を定めていないのです。
今年はついに芝生が解放。マンハッタンの中心にある私の大好きなブライアントパーク。
連邦政府機関がお休みとなるFederal Holidaysと呼ばれる祝日は、新年の1月1日、7月4日の独立記念日、クリスマスなどを含む年間でたったの11日です。これが基本的なアメリカの祝日と考えて良いでしょう。
これ以外に、州ごとに定められたPublic Holidaysと呼ばれる祝日もありますが、Federal Holidaysを基準として作られていますので、ほぼFederal Holidaysと同じ日となっています。
Federal Holidaysとほぼ同様ですが、Bank Holidaysというものもあり、これは、銀行業務がお休みとなる日のことです。
また、New York Stock Exchange Holidaysと呼ばれるNY証券取引所が閉まる祝日もありますが、Federal HolidaysやBank Holidaysとは必ずしも一致しません。
結局のところ、会社員の場合、祝日は会社が定めたカレンダーによるのです。
グランドセントラル駅近くのパブリックスペースに突如登場したカバ?の銅像。この不思議なポーズが愛嬌たっぷり。
なんとも分かりづらいシステムですが、5月の最終月曜日、Memorial Dayは、Federal Holidayであり、基本的にお休みでない会社はないと言えるほどに大きな祝日です。
アメリカには、戦争に関連した祝日としてMemorial DayとVeterans Dayがあります。その違いは一体何でしょうか。
Memorial Dayは、南北戦争で戦った人たちを追悼する日がきっかけとなって制定され、戦争に行ってお亡くなりになった方々を追悼する日。一方で、Veterans Dayは、退役軍人やその家族たちに感謝を示す日。似ているようで若干意味合いが異なる2つの祝日。
こうした意味合いから、Memorial Dayは本来であれば、お墓参りをして過ごす日となりますが、このあたりを境に夏のような陽気となることもあり、Memorial Dayは非公式には夏の始まり、とも呼ばれ、海開きの日として知られています。
ニューヨークも、不思議とMemorial Dayを境に突然夏のような気温となります。今日もその予測通り夏の訪れを彷彿とさせるような太陽の日差しで、多くの人が3連休の最後の祝日を楽しんでいたことと思います。
この日には例年、タイムズスクエアの近く、ハドソン川に浮かぶイントレピッド海上航空宇宙博物館で式典が開かれているようで、この週末に水兵さんをよく見かけます。水兵さんを見かけることなんて滅多にないので、なんとなく、彼らのパリッとした真っ白な制服姿を見るのが、この時期の密かな楽しみともなっています。
イントレピッド海上航空宇宙博物館からもそんなに遠くないブライアントパークで見かけた水兵さんたち。メモリアルデー当日には見かけませんでしたが、その数日前に偶然発見して急いで写真撮影。
コロナの規制もほぼ撤廃され、2019年以来のまともな夏を楽しめそうな今年。これからやって来るニューヨークの夏が待ち遠しいです。