ニューヨークには、なぜか野良猫が全くいません。道には食べ物もあふれていますが、いまだ一度も野良猫を目撃したことがないです。
ニューヨークをベースに活動している猫の愛護団体がいくつかあるので、こうした団体によって、適時に保護されて、飼い主が見つかるまで、世話をしてもらっているからでしょうか。驚くことに、ニューヨークでは、猫を飼おうと思った時に、一番身近な方法が、こうした愛護団体を通じて、自分が気に入った猫ちゃんを探すことなのです。
ニューヨーク在住のミュージシャン、坂本龍一さんが力を入れて活動している猫の愛護団体もあり、私の友人はその団体を通じて、それはそれは人懐こくて愛らしい猫を飼っています。
街では全く見かけない猫たちですが、ニューヨークの中心部、ビジネスで賑わうミッドタウンのあるホテルは、ニューヨーク1有名な猫がいることで知られています。
それは、Algonquin Hotel。
1902年にホテルとしてオープン後、その美しい建物は、ニューヨークの歴史的建造物にも指定されているホテルです。一歩足を踏み入れると、少し落とした照明に、重厚な調度品の数々で、歴史の深さを感じる空間。
ホテル内のレストランでは、1919年から毎日、ジャーナリスト、作家、出版関係者、俳優らが、丸テーブルを囲んで、様々な議論を交わしたそうです。そして、それを可能とするホテル側の多大なサポートもありました。
このホテルに入ってすぐ右手にある旅行者のスーツケースを運ぶキャリーの上にどーんと構えているのが、このホテルの名物猫のマチルダちゃん。
なんとこのホテルでは、1930年代からずっと猫を飼っているそうです。そして、劇に出てくるような名前を付けようとのアイディアで、その当時から、雄猫にはハムレット、雌猫にはマチルダと名付けられてきたそうです。
猫ちゃんだけを見に来るお客さんも多いのでしょうか。小さなホテルの入口を通り抜けたわずかなスペースでマチルダちゃんと遊んでも、特に注意されることはありません。
休憩が必要な時には、すぐ横の控室で休んでいるので、姿が見えない時には、ホテルマンに聞くと、どこにいるのか教えてくれたりもします。
作家たちの会合は、Algonquin Round Tableと呼ばれていたようで、ホテルのレストランで、この丸テーブルを指定する人もいるようです。次回は、レストランにも足を運んでみようと思います。
☆Algonquin Hotel
59 West 44th street (between 5th and 6th avenue)
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