所変われば、住んでいる人々の価値観、生活スタイルも違い、それによりビジネスにも大きな差がでてきます。
そんなことを考えながらNYの街を歩いていると、NYで流行っているのに東京ではあまり盛んではないビジネス、逆に東京でしか流行らないビジネスがあることに気づきました。
たとえば、
東京よりNYでさかんなビジネスといえば、ベビーシッター、弁護士事務所、歯医者があります。
ベビーシッター:こちらでは、女性は結婚、そして出産後も仕事を続けることが普通なので、ベビーシッターの方にお世話になることが多いです。
弁護士事務所:訴訟社会のアメリカ。そうでなくても、外国人は、ビザの申請、グリーンカードの申請等で弁護士の方にお願いするケースもしばしば。
歯医者:多様性が重視されるアメリカですが、なぜか歯並びはとても重要。みんな小さいときに矯正をしていて、芸能人のようにきれいで整った歯をしています。
一方、東京でしか流行らないビジネスは、まつげパーマ、マラソン関連ビジネスではないでしょうか。
まつげパーマ:朝のメイク時間短縮になるとして、日本ではOLに人気ですが、欧米人はまつげがもともとくるんとカールしているので、需要は限られたアジア人にしかなく、お店も見かけません。
マラソン関連ビジネス:みんな合理的なので、かわいいランニングウエアをわざわざ買うことはなく、また電車はどんな格好でも乗れるので、更衣室とシャワールームを備えたランニング施設は存在しません。
そして、私が日本では一種のブームのようになっているけれど、NYでは絶対に流行らないだろうな~、と個人的に思っていたビジネスがあるのですが、なんとそのビジネスがNYにも上陸してきました。
それは、「婚活」。
流行らないと思った理由は、NYにいる日本人の構成を考えると明らかだと思うのですが、
・駐在員:日本である程度のキャリアを積んでからNYへ渡ってくる人が多いので、既に結婚している
・大学生・大学院生:活動するにはまだ若い
・その他:日本で一定期間働いた後にNYへ。NYでやりたいこと、学びたいこと等々、みんな夢や目標に一生懸命で、あまりそういう発想にたどりつかない
そして驚くことに、そのビジネスを始めたのは、NYで大手の一角を占めるとある日系人材紹介会社。
こちらには日系人材紹介会社が数社あるのですが、その規模はどこもほぼ同じぐらいで、いわば全ての会社が大手です。
不景気のため副収入を期待して、本業のビジネスのノウハウを生かせるとして始めたようです。個人的には、これまで築いてきた会社のイメージに傷がついてしまうのではないかと思います…。
多くの日本人が読んでいるフリーペーパーの1ページに大きく広告が掲載されたので、NY在住日本人の間では、このビジネスが、果たして場所を変えても成功するのか、ちょっとした話題になっています。