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Social distancingのNYの暮らし

日本のメディアでも報道されているようですが、NY州では、3月22日の夜8時から、non essentialの仕事の人は全員自宅勤務が義務付けられています(期限未定)。先日の記事にも書きましたが、それまでは、75%以上の人が自宅勤務だったので、さらに外出規制が強化されています。なお、美容室やネイルサロン、マッサージサロンなどのサロンは同じく22日の夜8時から、無期限の営業停止となっています。

街中はこんな張り紙だらけ。。

また、他人との不要な接触を避けるために、"social distancing"というルールが敷かれています。他人との間には常に6フィート(およそ1.8メートル)の距離を置かないといけないのです。そのため、スーパーの中や道を歩く時、公園のベンチに腰掛ける時など、どんな時でも、相手との間に6フィートの距離が必要です。罰則規定があるわけではないので、例えば、狭い歩道でちょっとすれ違ったりして一時的に距離が縮まることはありますが、それはあくまで裁量となっています。

このコロナ騒動へ対する人々の反応も様々ですが(これについては、また別の記事で話題にしたいと思っています)、social distancingへの対応も様々。スーパーぐらいしか行くところがないので、スーパーの様子を観察してみました。

意識の低いスーパー:店員がマスクも手袋もせずに対応。レジの店員同士でおしゃべり。

これは、普段であれば、アメリカではごく一般的な光景ですが、essential businessとして営業を許されていて、従業員が感染するかもしれないというリスクある中で出勤してもらっているのに、マスクも手袋も支給していないというのは、経営者として失格だと思います。

意識の高いスーパー:今週頭の段階で、すでに全店員がマスクに手袋。さらに、1度にお店に入れるお客さんの数を35人に制限。目の粘膜を通じての感染リスクもあると言われていることに対応したのでしょうか。25日には、レジの店員さんは全員、マスクに代わって顔全体を覆うプラスチックカバーを着用していました。息ができるように、数カ所小さな穴があいたカバーです。手袋はもちろん着用。人数制限は、15人にまで絞られていました。

確かに35人の時は、狭い通路でお客さんとすれ違ったりする場面があるなぁと感じていたのですが、15人まで狭まるとそのようなこともありません。

これは35人に絞っていた時の張り紙です。

このスーパーがすごいのは、入り口で、人数を数えるためだけのスタッフまでいることです。一人出ると一人入れて、ということを行っていました。

また、お年寄りの人が、通常よりも混み合ったスーパーでなかなか落ち着いて買い物ができない、という声には多くのスーパーがいち早く反応し、朝の一定の時間は、お年寄りの人だけの買い物時間と定めています。

人数制限のために、スーパーの外にできた列

ネイティブの人でも正確な定義を最初は分からずにいたsocial distancingですが、隔離生活に皆が慣れてくるにつれて、その意味もはっきりしつつあります。
そして、その対応の仕方には、経営者の姿も見え隠れします。

こちらのお店は、レジの前にさらにこの黄色のテーブルを置くことで、レジの店員さんとお客さんとのsocial distancingを保っています。数日前にはなかったのに突如登場したテーブルに驚きました。

異常なほどの暖冬だった今年はもう春の陽気。ニューヨークの春は例年4月半ばか末までやって来ないので、1ヶ月早い春の到来です。

日本での報道は、NYが悲惨、というものが中心のようですが、実際はそのようなことはありません。もちろん、患者数は増え続けていますが、街中では皆、自分がやることに集中して静かに暮らしながらも、他人を思いやることも忘れていません。百聞は一見に如かず、ですので、私が散歩や買い物の合間に撮った写真を紹介しながら、NYの今を伝え続けていきたいと思っています。


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