NYから日本を考える NYでビジネスを考える

UNIQLOとMUJIのNY戦略

NYは大都会、と言っても、まだまだこちらへ進出している日系企業はそんなに多くないと思います。

文化やビジネススタイルの違い、そして起業プロセスの違い、起業後の経営の難しさもあり、NYで一定の顧客を確実に獲得できる、という確証がない限り、出店を行わないのだと思います。

そのような中で、健闘しているのが、UNIQLOMUJI。

どちらも、ファッションの中心地SOHOBroadwayという大通り沿いに大型店舗を出店しています。

MUJIのSOHO店。NYの古い建物にあったすてきなつくりです

日本人には、両社の製品のすばらしさ、使い勝手の良さはよく知られていますが、ニューヨーカーの間でも大人気で、広い店舗は常ににぎわっています。

しかし、面白いのは、両社の経営戦略は正反対であるということ。UNIQLOが米国型なのに対して、MUJIは日本型のビジネスを行っています。

違いを比べてみると…
(UNIQLO:U、MUJI:M)

商品

U:現地生産。商品のタグは英語。サイズもアメリカ人に合わせて、XLの特大サイズがたくさん売られています。
M:日本からの直輸入。日本語のタグの上に英語のシールが張られています。

値段

U:若干高いけれど、ほぼ日本と同じ。(現地生産のため、コストが抑えられているのだと思います。)
M:けっこう高め。日本から輸入する際の諸経費がかさむため、重量に比例して値段もアップ。

店員

U:日本人店員は見かけたことがありません。
M:何人か日本人店員がいます。

広告宣伝

U:アメリカ流。ブラックフライデー 限定のトートバックのプレゼントがありました。また、11月は、42stとグランドセントラルを東西に結ぶ電車一面に広告を出していたことで話題になっていました。

ブラックフライデーのプレゼント。トートバックとカタログです(カタログには日本の有名モデルさんがたくさん)

UNIQLOのヒートテック電車。NYの地下鉄は、日本のように広告が載った華やかな電車はほとんどないので、乗客の目をひいていました。色も鮮やかできれいです

M:日本流。ブラックフライデーのセールも特にありませんでした。

戦略は正反対だけれども、両社ともNYで成功している日本企業の手本事例。

経営に画一的なものはなく、会社ごとに自分たちにあった戦略を選ぶことがいかに大切か、ということを物語っているように思います。

 

UNIQLO SOHO(アメリカはこの1店舗のみです)
546 Broadway, New York, NY 10012 USA

MUJI SOHO(NYには、他にTimes Square、Chelsea、JFK店があります)
455 Broadway (Between Grand and Howard Streets)


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