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じわじわと変化する世界のパワーゲーム

衝撃の大統領選挙から1週間以上が経った今でも、トランプタワー前ではデモが続き、人々はいまだ選挙結果に納得できず、混乱が続くニューヨークです。

 

 

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ついに生で見ました!アメリカメディアでも大きく報道されていたユニオンスクエア駅のトランプ反対のポストイットの山々。写真を撮ったりじっくり眺めている通行人が多かったです。

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ユニオンスクエアは、トランプタワーと同様に大きなデモが行われている場所。自然発生的に集まったとしたらものすごい数のポストイットです。

 

 

今回の選挙結果は、多くのメッセージを私たちに投げかけましたが、改めて浮き彫りになったのは、先進国と言われているアメリカの半数を、とても古風で保守的な人たちが占めているということでした。

一億総中流と例えられる日本では、中間層がほとんどで、富裕層も貧困層の比率はかなり低いでしょう。
その一方で、アメリカでは、富がほんの数%(トランプ氏もその一人)に集中し、健康保険にすら入れない人たち(オバマケアにより救済された人たち)、満足な教育を受けなかったために、機械に取って代わられてしまったり、安価な労働力を提供するインドに外注されてしまうような仕事についていて、職を失って生活に困窮し、現状に大きな不満を持っているような人たちは、私たちが思っている以上に多かったのです。
その一方で、そうした人たちの仕事を請け負う形となったインドでは、人口増加により社会の競争が活発化し、ソフトバンクの前副社長だったようなアローラ氏のような方を筆頭に、世界を舞台に活躍する人が台東する一方で、先進国から外注を受けた地味な仕事(単純なデータ作業や電話のオペレーターのような仕事)で日々汗を流し、地道に働いている人たちもいます。

 

しかし、そうした地域でも、いずれは国全体が豊かになり、賃金が上昇し、先進国は、もっと賃金の安いアフリカのようなところへと外注をシフトしていくのでしょう。

 

利益を追求しようと思ったら、できることは2つ。販売価格を上げるか、コストを削減するか、ということ。販売価格は消費者の目もあり、そう簡単に上げられないので、そうすると、コスト削減しかなくなり、国境を超えてのこうした仕事とお金の移動が盛んに起こっているのでしょう。

では、インドでも人件費が上昇し、その後アフリカでも人件費が上昇してしまったら、外注先は一体どこへ移るのでしょうか。世界の縮図とも言われるニューヨークから眺める世界は今まで以上に先の見えない状態に入っているように感じます。

 

トランプ政権は、過去のトランプ氏の発言や態度から、皆の不安を助長していますが、どんな時代であれ、自分がやりたいことを真剣に考え、その実現に向かっての小さな努力の積み重ねが、自分のやりがいや生きがいにつながっていくことと思います。


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