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コロナで起こっているマンハッタンのある地区の面白い現象

イメージとは恐ろしいもので、一度ついたイメージを変えるのは容易ではありません。

数ヶ月前の感染者も死亡者も多かったニューヨークのイメージがいまだに多くの人の脳裏に焼き付いているようで、ニューヨークと言うだけで「大丈夫?」と思う人も多いようですが、あらゆる対策が功を奏し、ニューヨークは今では全米で一番というほどに日々の感染者数、死亡者数が少ない状態を保っています。そして、この状態を維持すべく、感染が拡大している他州(現状およそ30州)からの訪問者に2週間の隔離を義務付けています。対象となる州は一定の基準に基づいて決められていて、日々入れ替わります。違反者には罰金もある厳しいルールとなっています。

そのような状況の中、オフィス勤務者のリモートワークは続くものの、日々の生活は戻りつつあります。

ただ、それでも戻ってこないのが、観光客、出張者、そしてもともとマンハッタンに住む富裕層たち。それにより、街の景観はすっかり変わって、今となってはマンハッタンには、別荘のないいわゆる「一般人」しか住んでいないのですが、そのような中で、ファッションの中心、SoHoで面白い現象が起こっています!(SoHoは日本で言うと、東京の青山や恵比寿のような場所として知られるような場所です)

SoHoは、もともとは、海外ブランドを含む高級ブランドの路面店が並ぶおしゃれな場所です。その一方で、家賃が高騰してもともと拠点としていたアーティストたちは住み続けることができなくなったこともあり、ギャラリーは軒並みなくなり、今ではブロードウェイと呼ばれる目抜き通りはかなり大衆化し、普通の人でも手が届くブランドが並んでいます。ユニクロやMUJIがあるのも、ここブロードウェイ。そして裏路地に高級ブランドはひっそりと点在する、という状態がここ何年も続いてきました。SoHoが大衆化したことで、SoHoでおしゃれさんを見かけることが少なくなってしまう、という現象が長いこと続いていました。

そのため、過去に、SoHoでおしゃれな人に出会えるカフェ、という記事(こちらからどうぞ)を書いたほどでした。

週末の昼間、そのSoHoで目を見張るようなおしゃれさんな人たちを今日は何人も目撃しました。

隠し撮りの一枚。白をここまでおしゃれに着こなしている人は少ないでしょう。写真からは分かりづらいですがスタイルも抜群の2人。ちなみに顔はゴージャスな感じでした。家のことはお手伝いさんがやっていそうな雰囲気。

まるでファッション雑誌から飛び出しきたような人たち。SoHoで何が起こっているのでしょうか。

これは色々な情報をもとにした私独自の分析ですが、普段であれば夏の週末をハンプトン(ニューヨーク近郊の超がつく高級別荘地。ハリウッドセレブやビジネスで成功した人たちがこぞって別荘を持っている場所です)で過ごす人たちが、一時的にマンハッタンの自宅へ戻ってきていたり、また、普段であれば夏休みを海外の高級リゾートで楽しむ人たちが、今年はそれを控えて、SoHoでブランチを楽しんでいるのだと思います。

感染が拡大し、さらにはロックダウンとなったマンハッタンで過ごすのは健康な生活を送る上で不便、と判断した富裕層は、ロックダウンが始まった3月後半にはいち早く別荘へと避難しました。そして、ロックダウンが解除されても、休業が続くレストランもあったりと、まだマンハッタンが以前のような状態に戻っていないので、別荘での生活を続けているのです。

ニューヨーク近郊での富豪の別荘地としての代表格はハンプトン。マンハッタンから東へ2、3時間行ったところにある海にも近い地域です。また、アップステート(upstate)と呼ばれる、マンハッタンの北側エリアには、木々に囲まれた暮らしを好む人たちの別荘があります。

普段であれば、週末だけこうした別荘で暮らしていたお金持ちたちが、平日も別荘で暮らし、たまにマンハッタンの自宅に戻って来る、という現象がここ数ヶ月の間続いています。そのため、SoHoで普段あまり見ないおしゃれな人たちの目撃率が高くなっています。そして、SoHoを訪れる観光客がいないため、スタイリッシュな人たちが相対的に目立つようになっているのだと思います。

家の近所では見ることのないおしゃれな人たちを見るのは、それが男性であれ女性であれ、脳の良い刺激を与えてくれる気がします。これから、もう少しSoHoを開拓してみようと誓った日曜日でした。

路面店はだいぶ開いてきましたが、このようにいまだ再開してないお店も。

 


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