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今年初の大雪警報と安倍首相の米国訪問

暖冬と言われ続けたこの冬ですが、今日は朝から大雪警報が発令され、NY市長からも用事がない限り危ないから車には乗らないように、とのメッセージが出され、とても静かな一日でした。

隣の州に出張中の私がいるエリアも、朝から大雪で、今日はオフィスが閉まったため、運よくホテルでの作業となり、部屋で仕事しながらも、いつもよりのんびりでき、ありがたい雪のお恵みでした。

 

最近、トランプ氏関連の記事ばかり書いていますが、話題が山ほどあり、書いても書いてもなかなか追いつかないので、もっと頻繁に更新しなければと思う毎日です。

 

今日メディアをにぎわせていたのは、先日の記事に関連して全米で起こっているイバンカさん商品の不買運動に対するトランプ氏のツイッター発言でした。

大統領になっても、歯に衣着せぬ発言が目立つトランプ氏ですが、イバンカさんの商品が次々と大手デパートから消えていっている事態に対して、商品の売れ行きが悪いことを表向きの理由として彼女のブランドの全取り扱いをやめたノードストロームを名指しにして非難したのです。

実際のツイートを訳すと、「私の娘イヴァンカは、ノードストロームに非常に不当な扱いを受けている。彼女は素晴らしい人で、いつも私に正しいことをするように促しているのに!なんてひどいことだ!」

 

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実際のツイッター。

このツイッター発言を見て、全米のメディアは、トランプ氏の発言は公私混同だと大騒ぎ。

確かに、大統領という立場を考えたら、家族のビジネスを擁護するような発言をするのは、おかしなことですよね。こうした発言がされると、今後も、家族の事業に有利なように法律を作ったり、家族にインサイダー情報を流したり、といった懸念はつきまとうと思います。

 

そんな大雪とトランプ氏を巡り、反トランプのアメリカ大手メディアがこぞってトランプ氏の非常識な行動を非難する報道を行っている中、安部首相は、明日、トランプ氏と会談を行います。

 

日本では大きく報道されているこの日米会談ですが、アメリカ国内では、Muslim banと呼ばれて非難されている先日の7カ国の移民入国禁止とシリアの難民の無期限入国停止の措置(詳細はこちら)のその後の司法対応や、アメリカに良い人材をもたらしてきた就労ビザの大改正による移民締め出しの危機、イヴァンカ商品への対応をめぐる公私混同問題、今後予定されている大幅税制改正による海外企業への打撃等、話題が盛りだくさんで、日米会談のことは全く報道されていないため、残念ながら、日本の首相が明日会談をすることを知っているアメリカ人はほとんどいないと思います。

 

ワシントンDCでの会談の後は、フロリダのトランプリゾートに移動するようですが、こうしたときに、トランプリゾートを利用するのも、公私混同なのではないかと思ってしまいます。

日本にとっては、既存の日米関係を新大統領とも維持したいという思いが強いと思いますが、アメリカ至上主義のトランプ氏にとって、日本はあまたもある諸外国の1国にしか過ぎないでしょう。

ただ、日本と他の国が大きく違うのは、日本は、日米安全保障条約のもとに、アメリカの庇護にあることではないでしょうか。

そう考えると、これからも、周辺アジア諸国との緊張関係が続く日本にとって、アメリカにある程度守ってもらうという確約は必須だと思いますが、トランプ氏がそうした事情にどこまで熟知しているかは、かなり疑問です。

 

そして、トランプ氏がこれから議会に提出しようとしている税法改正は、今まで米国で事業を行ってきた多くの日本企業にとっては、死活問題になりかねないような大きな痛手となってしまうでしょう。このへんの事情を、安倍さんは、トランプ氏とどのように折り合いをつけるのでしょうか。

 

次回は、この恐ろしい税法改正案について、アメリカで事業展開を行う日本企業、そしてアメリカで暮らす日本人への影響も含めて書いてみたいと思います。

 


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