先日の予告通り、アカデミー賞の話題です。
監督が元夫婦対決となった話題作「ハートロッカー」、「アバター」の影でかすんでしまってはいたものの、NY住民として、そしてそうでない人々にとっても見逃せない映画として、話題になっていた作品があります。
それは、実話をベースにした映画「Precious」
http://www.weareallprecious.com/theatrical.html
舞台は、NY・マンハッタンの北に位置するハーレム。
1920年代からアフリカンアメリカンの居住地として知られるこの場所は、犯罪の温床と貧困地域として知られ、かつては住民以外は近づくことすら不可能な地域でした。最近は、クリントン元大統領がオフィスを構えるなど、だいぶ治安が良くなってきているとは言え、いまだ人気のない朝晩は用心が必要で、日本のガイドブックでは、いまだにNYの危険な地域として指定されているエリア。
映画は、そんな1987年のハーレムに生きる16歳のアフリカンアメリカンの女の子の物語。
家庭を放棄した父親に2度もレイプされ、そして母親からも見捨てられ、自分の存在・生きる価値を見失いそうになりながらも、自らの人生を必死に切り開いていく女の子のお話です。
ノーメークで熱演しているマライアキャリーにも注目です(40秒と1分35秒あたりに登場します)
実話とは思えない壮絶なストーリーですが、NYで数十年前に起こっていたこと、そして今でもこうした出来事が根絶されているとはいえないことからも、アカデミー賞発表前から注目されていました。
アカデミー賞は、6部門へノミネートされていて、助演女優賞と脚本賞を獲得しました
日本での公開は、4月24日のようです。