夏の始まりと言われているメモリアルデー(5月最後の月曜日)を過ぎ、ようやく半袖で歩ける季節がやってきました。
今日は、少し前に書いて読者の方から反響が多かった記事、アメリカにお茶出しOLはいるでしょうか?、のシリーズ記事を書いてみたいと思います。
日本ではわりと一般的な社内恋愛ですが、アメリカの事情は、日本とは大きく異なります。アメリカには、一般職と総合職といった区分がないので、フルタイムでバリバリ働いているキャリアウーマンが多いです。そうすると、社内にもそれなりの数の女性がいるので、社内恋愛が起こる確率も日本より高そうですが、実際は、そういった話はほとんど聞きません。それはなぜでしょうか。
答えは、アメリカ人は、オンとオフを明確に分けているからです。
オン=仕事、オフ=家族や友人たちと過ごす時間、という線引きは、ドライと思えるほどに、はっきりしています。
日本の場合、労働時間が長時間に及ぶので、仕事後に同僚とちょっと飲みに行ったり、ということも一般的だし、生活に占める仕事の比重が物理的にも精神的にも多いので、同じ会社の仲間=同士=友達、という自然な流れがあると思います。
しかし、アメリカでは、仕事は仕事、そしてプライベートはプライベート、という区分がなされているので、よほど親しい関係である場合を除いて、仕事仲間と仕事後にごはんや飲みに行ったり、休日に会ったり、ということはまずありません。
会社の行事も年に数えるほどに限られていて、私がかつて勤めていた会社では、部署の人が全員参加するイベントといえば、ホリデーパーティー(キリスト教徒でなく、クリスマスを祝わない人もいるので、年末のパーティーは、クリスマスパーティーではなく、ホリデーパーティーと呼ばれています。参考記事は、こちらからどうぞ。)と夏にハッピーアワーのイベントがあるぐらいでした。そして、こうした行事も、あくまで参加は個人の意思次第なので、途中参加や途中で帰るのも自由だし、都合がつかず欠席しても構いません。
そして、週末(金曜夕方から日曜日)はオフの時間なので、こうした会社の行事は、金曜日夜はあえて外して行われます。
金曜日のほうが、仕事も一区切りして次の日を気にせず羽を伸ばせると思っていたので、日本とは正反対のアメリカの事情を知ったときには、とても驚きました。
こうした明確なオンとオフの区分がなされている社会なので、気分が仕事モードのオンの環境で、オフでのデートに発展するような仲になることは、あまりないのです。
オンとオフがどうしてこんなにも明確に分かれているのかは、次回の記事で考察してみたいと思います。