NYから日本を考える NYで異文化体験

アメリカ人男性が紳士だと思った瞬間

私は幼少期にアメリカの教育を受けたことがないので真偽は分かりませんが、アメリカでレディーファーストの文化が広く浸透しているのは、アメリカの教育事情にあるのではないかと思っています。

エレベーターで我先に乗り降りしようとする男性はまずいないし(確率論でいうと0.1%ぐらい)、どこへ行っても、男性はドアを開けて待っていてくれます。
小さなことかもしれませんが、こうしたことは、身についていないとなかなか自然な形ではできないことだと思いますし、こうしたことを自然にできるのは、とても素敵だと思います。
つい数日前も、会社で、経営陣に名を連ねるほど力をもつ有名な方とたまたまドアですれ違ったのですが、自然と私が通るまでドアを開けて待っていてくれました。

電車の中でも、私は怪我しているわけでも妊婦でもないし、席に座りたそうな顔をしたわけでもないのに、突然席を譲ってくれる男性がいます。

雨の日に、近場まで傘をささずにお昼ごはんを買いに行き、信号待ちをしていたら、横からさっと傘を差し出して入れてくれる人がいたのにも驚いたことがあります。

ユニオンスクエアのホリデーマーケット。アジアに影響を受けたお店も。

先日、仕事上で付き合いがある年下男性にキャリアの相談をしました。あくまで仕事上で面識があるだけの関係なので、友人というよりは知人というレベル。その人の携帯の番号も知らなければ、それまで、仕事以外で連絡をとったこともないという、友人よりは遠い関係の方です。
ランチをしながら色々話を聞いたのですが、わざわざ私のために時間を作ってくれたので、お昼代は私が全部払おうと最初から思っていて、テーブルにレシートが来たときに、カバンからごそごそとお財布を取り出そうとしたら、その男性は、マジシャンのような仕草とも言えるような自然な動作で、どこからともなくクレジットカードをすっと取り出し、あれよあれよという間に、店員さんに渡してしまいました。

「今日はわざわざ来てもらって、とてもお世話になったから、私が支払うので!」と言ったら、"It's on me. (僕が払うよ)" (ここでのItは、bill (レシート)のこと。それが、自分の上に乗っている、という意味なので、意訳すると、私が支払います、となります。誰かにご馳走するときによく使われる 表現です。)と笑顔で言われて、びっくりしました。未だにどこからクレジットカードを取り出したのかは分からないのですが、カード社会のアメリカ。カードだけを上着のポケットに入れていたのでしょう。

こちらはユニオンスクエアのホリデーマーケットのトリュフ専門店。

また、こうしたレディーファースト文化は、女性がどんな年齢になっても変わることはありません。アメリカ、特にNYでは、自分の年に縛られて行動している人はいませんし、やりたいことは何歳になっても実現しようと努力している人たちばかりです。「年を重ねることは、ワインと同じで、深みが増すこと🍷」と言う人がいたり、先日知り合ったある人にも、「white catが若すぎなくて良かった」と言われてびっくりました。(アジア人は実年齢よりも見た目が若く見えるので、私のことを相当若く見積もっていたようです。)私があまりに若いと話が通じなくてつまらないと思ったようです。

NYは物価が高いし、色々適当だし、冬は寒いしと、色々マイナス面もありますが、総合的に見ると、女性がのびのびと働いたり、暮らしたりする土壌が整っているのがニューヨークだと思います。


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