英語の熟語、それも「簡単な動詞に前置詞の組み合わせ」は量も多く、いまだによく分からないことが多いです
しかし、困ったことに、ネイティブスピーカーは、日常会話でこうした熟語を多用しています同じことは、動詞一語で表現できる場合であっても、ふだんのカジュアルな会話では、あえてこうした熟語が好まれています
そして、こうした表現でやっかいなのは、似たような動詞+前置詞というパターン辞書を見てもいまいち違いがよく判らないので、そうしたものは覚えておいて、ネイティブの友人や英語の先生に聞くようにしています
最近目から鱗だったのが、この表現。
come out, come off, take out, take off、これらの相違点は何でしょうか
まずこの4つの表現の共通点は、「何かがなくなる」ときに使われるということ。
その一方で違いは、
come:自然になくなる(消える)ときに使われる
take:意識的になくす(または消す)ときに使われる
ということです。
そのため、小さいときに誰もが経験する乳歯が抜けるときに使われるのはcome。
一方、歯医者さんに行って親知らずを抜くときに使われるのはtake。
では、outとoff。どちらもとれてなくなるという共通の意味を持っていそうですが、どうやって使い分けたら良いでしょうか
out:身体の中のものをとる、中のものがとれる
off:身体の表面からなくなる
そのため、歯を抜いたり、コンタクトレンズを取ったりするときに使われるのはoutであるのに対して、マニキュアをはがす(またはマニキュアがはがれる)ときに使われるのはoffだそうです。
これを整理すると、
come out:身体の中のものが自然にとれる→乳歯が抜ける、コンタクトレンズが自然ととれる
come off:身体の表面のものが自然にとれる→マニキュアがはがれる
take out:身体の中のものを意識的にとる→親知らずを抜く、コンタクトレンズを寝る前にとる
take off:身体の表面のものを意識的にとる→ネイルリムーバーでマニキュアをとる、アクセサリーをとる
となります。
なお、上記は「とる、とれる」ということに焦点を置いた場合の違いで、これらの4つの表現には、これ以外にも無数の意味があります
自然現象か意識的な行動か、そして中のものか表面のものか、まで区別するなんて英語はある意味日本語以上に細かい言語なのではないかとビックリです