ここ2週間ほどマイナス、しかもマイナス9度のような日が何日も続いている極寒のニューヨークです。今週からようやく気温が0度を超えるようですが、こんな寒さに身体が慣れてくると、マイナス5度あるだけでも、少し暖かいかもと感じてしまいます。
そんな中、メディアを賑わせているのは、年明け早々に発売された、Michael Wolffによるトランプ政権の暴露本「Fire and Fury - Inside the Trump White House」です。
邦題にすると、「炎と怒り - トランプ政権の内実」といった感じでしょうか。
かなりセンセーショナルなタイトルのこの本には、トランプ政権下で新設された役職である、上級戦略官を、トランプ政権の始動から7ヶ月に渡って務めたSteve Bannon氏の引用も登場し、信憑性の高い内容として、好調な売れ行きのようです。この寒さで家にこもらざるを得ないという事情も、もしかしたら余売れ行きに拍車をかけているかもしれません。
(c) nationalreview.comより。
こうした大統領の暴露本のようなものは、ブッシュ政権の時にも発売になったりと過去にも例があるようですが、大統領就任1年足らずでこうした本が出版されるのは極めて異例のことでのようで、アンチトランプ派の傾向が強いメディアでこぞって取り上げられています。
2017年は、正直なところ、多くの人が、トランプ政権に振り回された1年だったように思います。移民や外国企業への強い風当たりは決して人ごとではなく、私自身に直接何かがあったわけではありませんが、どういう生き方をしたいか、といったことを含めて考えることが多かったです。
トランプ政権の基本的な考え方は、アメリカ人、そしてアメリカ企業を第一に、ということですが、飛行機で自在に移動が可能で、これほどまでにインターネットが発達して情報の行き来が活発な時代に、無理な発想ということは明らかです。ただ、ビザの要件を厳しくして移民排斥の方向に向かっている今、無理だと思われるようなことが。じわじわと通りつつある現実を感じています。
2018年、それぞれが思い描く年になりますように!
そんな時に心の拠り所になるのは、実はすごくシンプルな発想で、今あるものに感謝して日々を楽しく過ごすことであることを、私はニューヨークで、身近な異国の人たちから学びました。
移民へのビザがあまりに厳しい状況で、優秀な移民を積極的に採用してアメリカの成長を担ってきたような大企業でも、アメリカ人しか雇わないといった方針転換を迫られているそうです。このままではアメリカの国力が下がってしまうことは目に見えていますが、こうした厳しい時代もそんなに長くないと思って、今は、毎日を健康で楽しく暮らすというシンプルなことに重きをおいていきたいと考えています。そして、シンプルな生活にすればするほど、自分にとって重要な価値観や生き方が、より明確になり、さらに暮らしやすくなるような気がしています。