今年の1月1日、ニューヨーカーたちやニューヨークの地元の新聞を賑わせたのは、2nd avenue lineの開通、というビッグニュースです。
日本は、JRのおかげで、どんなに閑散とした地域にも電車が走り、政治家の利権もあるのか、ほとんど利用者がいない廃線に近いような路線も時刻表通りに正確に運行されています。(卒論にJRのsuicaカードの普及についてを選んだ日本通のルーマニア人の友人が、日本の田舎まで津々浦々と縦横無尽に走る電車にただただ驚いていました。)
しかし、西と東で3時間も時差があるような広大なアメリカ大陸では、電車が通っているほうが珍しく、しみじみと自動車社会という現実的と向き合っています。
そんな中、いくつもの地下鉄が網の目のように巡っているマンハッタンは特殊な場所かもしれません。
それでも、マンハッタンの地下鉄は日本と比べると不便なことだらけです。
その一番の理由が、ほとんどの地下鉄が南北に走っているということです。
東西の移動は歩くかバス、タクシーに頼らなければいけません。
そんなこともあり、東側の人は東で用を足し、西側の人はあまり東側に行かないということもあったりします。
2nd avenueは、マンハッタンの東側の地域。
マンハッタンの東を通る電車は今まで、4、5、6番という緑の地下鉄しかありませんでした。
そもため、緑の地下鉄が走るLexington avenueより東側は陸の孤島のような状態で、その不便さから家賃も少し安めになっていたりもしました。
その2nd avenueを南北に走る地下鉄ができたということは、マンハッタンの人の流れや商流にも少なからず影響があるぐらいの大きな出来事なのです。
これにより、2nd avenue沿いには高級コンドミニアムが建ち始め、新しいお店やレストランのオープンも期待されています。
そして、個人的に画期的だと思ったのは、この電車は、96th streetから72nd streetまでを南北に走った後、西側に折れ、東西に移動した後、今度はマンハッタンの西側を南北に走ることです。
これにより、マンハッタンの南西から北東への移動が可能となったのです。
工事計画が立てられた1920年代からほぼ100年の時を経て開通した2nd avenueラインを今後もどんどん活用したいと思います。
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