韓国には、the republic of Koreaの異名を持つ、韓国人なら誰もが認める、韓国経済を支配している超巨大企業があります。
その名はSamsung。
日本でも、電子機器メーカーとしてその名は知られていても、この企業が韓国をリードし、そして今ではかつてライバルだった日本のメーカーをはるかに凌駕し、その目は世界市場へと向けられていることは、あまり知られていないのではないでしょうか。
私がこの会社に注目するようになったのは、ここから会社派遣で英語を学ぶために1年間の期限付でNYへやってきた人と友達になったことがきっかけでした。
韓国人がみな特別視するこの会社が、どれだけ特別なのだろう、と思ってその彼に色々と聞いてみたのですが、会社派遣でやって来ていることもあり、「うちの会社は企業秘密が多くて、なかなか話せないことがたくさんあるんだよ~。」と言って最初は固く口を閉ざされてしまいました。
しかし、仲良くなってから時たま教えてくれるこの会社の実態は、驚くことばかり。
全社一丸となって国際化
国際企業となるべく、全社員に高いレベルの英語を義務付けていて、たとえ技術者で、英語を使う機会が全くなくても、英語ができないと社内で生き残れない。入社試験の一部は、母国語以外の言葉でのプレゼン。母国語以外なので、韓国語以外の言葉ならなんでもOKのよう。
欧米式人事評価
日々高い仕事力が求められ、成績の悪い人は容赦なくリストラにあう。
大きなミスを1回でも犯したら間違いなくリストラで、小さなミスが3つ積み重なってもリストラだとか。
毎日過度なプレッシャー
こうしたリストラとも背中合わせの中で働いているので、自然と社員には大きなプレッシャーがかかってくることに。そのため、男性人のタバコの量は自然と増加。社内での競争に生き残るために、週末を勉強時間にあてることも。
業界一の高サラリー
こうした厳しい労働環境の中でも社員が頑張っていけるのは、高いお給料があるからこそ。サムソンは、同業他社の中で業界ナンバー1のお給料を保証していて、管理職には破格のお給料が支払われている。
平社員と管理職との給与格差は、日本とはくらべものにならないぐらい大きい。
重要事項は飲み会で決定?!
日本とは比べ物にならないぐらいに厳格な年功序列社会。
社内での会議では、下の人は自分の意見を言える機会は皆無。
しかし飲み好きの韓国人。20度はあるSojuが大好きな彼らは、仕事後は居酒屋へ繰り出し、unofficialなミーティングがスタート。ここは、下の人たちが自分の意見を言える唯一のチャンス。また、少し和らいだ雰囲気なので、みんなの意見を取り入れて重要事項が飲みの場で決定されることもしばしばだとか。
残業以外の日はこうした飲み会に参加しなければならないため、帰宅は毎日夜遅く。
驚くような事実の連続ですが、これが韓国、そしていまや日本企業をはるかに上回る営業利益を稼ぎ出している韓国企業の実態なのです。
では、こうした会社はどうしてここまで成長できたのでしょうか。
次回は、その謎に迫りたいと思います。 (続く)