NYに住む

10年後の私?!

最近やたら無気力で、仲良い友達にもだらだら過ごしなよ、と言われて、そんな言葉に後押しされるように、ぼーっと過ごしています。日本であくせく過ごし、ニューヨークに渡ってからはグリーンカードが取れるまでの間、生き「残って」いくのに必死で、だらだらするのにはいまだにものすごく罪悪感を覚えます。何か実りあることをしていないとという強迫観念みたいなものに襲われること、ないでしょうか。

ネットサーフィンしていたら、私が尊敬してやまないある女性のYouTube動画を発見。以前このブログでも彼女のニューヨーク講演での感動を熱く語ったことがある、小林照子さん(その時の記事はこちら)。

美容大手のコーセーで女性初の役員にまで上り詰めましたが、退社し、70代で美容学校を設立したり、86歳の今も生き生きと現役を続ける美容家です。どう見ても40代か50代にしか見えない肌に仏のような笑顔。講演会の後のサイン会で思わずどうやってそんなに様子姿勢を保っているのですか、と40歳以上年下の私が聞いてしまうほどのしゃんとした身のこなし。

日本人女性の鏡と思うほどに私は彼女のファンですが、そんな彼女が、私が見た動画で語っていたのは、「10年後の自分をイメージして行動してみましょう」というものでした。

思えば、今から11年前、私は何年計画か分からない壮大な航海図を頭の中に描きながら渡米しました。

その地図に描いていたのは、グリーンカードを持って、大好きな街ニューヨークで、英語を自在に使いこなして仕事をしている私。SATCの見過ぎでしょうか。ちょっと気を許したら吸い込まれてしまいそうな摩天楼、ビジネスの中心地、ウォール街をスーツを着てヒールで歩く姿を夢見ていました。

私の愛しの猫ちゃん。まだ1歳なので、むこう10年長生きしてくれるように、私が飲んでいるのと同じ還元水をあげていると話すとみんなに驚かれます。

紆余曲折ありつつも、その目標はほぼ10年の時を経て叶いました。渡米9年目にして、移民に優しくないトランプ政権のもとでグリーンカードを取得。渡米前、ニューヨークの会社はウォール街にしかないと思っていたのは大きな勘違いで、結局ウォール街にオフィスを構える会社に勤める機会はありませんでしたが、ウォール街にあるクライアントにたまに行く機会には恵まれました。実際のところ、ウォール街は朝のコーヒー代も高いし(高級取りが多いので、高いモーニングコーヒーでも買う人はいるのでしょう)、お昼ごはんの選択肢も少ないし(和食の選択肢はほとんどありません)、通勤時間もかかるしで、良いことはあまりなかったですが、長年憧れたウォール街はやはり特別。通勤時にニューヨーク証券取引所の前を通るときは胸躍り、観光客のように写真を撮ったりしていました。

英語も、もちろん日々勉強で、いまだに知らない単語は地道にオンライン英英辞典を引いたり、簡単な単語でも、この動詞につく助詞はなんだっけ?なんてやっていますが、気がついたら昔は大嫌いだった電話への抵抗もほぼなくなり、今では、手っ取り早く要件済ませたいときは、メールより電話にして、と思うようになりました。人間なんでも慣れなのだと思います。

グリーンカード取得、という目標があまりにも大きすぎて、これでやっとニューヨーク人生のスタートラインにやっと立てたばかりですが、なんだか人生やり遂げたような気持ちになったことは、以前こちらのブログでも書きましたが、その状態は今も続いているような気がします。

小林照子さんが勧める10年計画。コロナでさらに先の見えないこの時代に、私はどんな10年計画を立てるのでしょう。数ヶ月先すら見えないこの時代に何を目標にやっていこうかと思う日々です。皆さんはどのような10年の航海図を描きますか?


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