そして、夏の始まりとされるこの日にふさわしく、30度近くまで気温があがり、街行く人々の装いも一気に夏模様です冬の間はみな巣ごもりしていたせいでしょうか。最近のマンハッタンは人であふれています
5月終わりのこの時期は、観光客も増え始めると同時に、NY各所で会議も開かれてあちこちから人々が集まってきているようで、ホテルもフル稼働のようです。
そんな活気あふれるNYですが、その事実は来たる3月24日、統計学的にも公表されました
アメリカの人口がついに大台3億人を突破したのです。
10年に1度行われる国勢調査。
事務関連の手続きが日本のようにスムーズにいかないことで知られるアメリカですが、この調査は意外にも厳密に行われています
1住所登録がなされているすべての住所に調査表を送付
2テレビCM、新聞広告を使って、期限までの回答を促す
3それでも未回収の家庭には、調査員が個別に訪問して回収
という手続きが踏まれています。
こんなにも徹底した手続きが踏まれている理由は、この結果が連邦予算の各地域へ配分額や下院の議席数の決定にも用いられるため、正確な人口把握はより実態に基づいた予算配分を受けることができるということにつながるからです
2010年のアメリカ全体の人口は、前回調査の2000年から27百万人増加し、3億8百万人に。人種別で見ると、白人が72%で圧倒的多数を占めていますが、人口増加率はアジア人がどの人種よりも目覚しく、43%でしたアジア人人口は15百万人)。都市別で見ると、NY市が最も多い820万人で、ロスアンゼルス、シカゴと続きます。
しかし、こんなにも政府が回収を促していても、なかなか回収が思ったように進まないことも事実それは、不法移民の存在。政府に個人情報が漏れることを恐れて調査への協力に及び腰だからです。(アメリカは不法移民なくしては、その経済発展をなしえないことは明らかなのですが、それでも不法移民のさらなる増加を恐れる政府は、不法移民に対しては断固とした措置を貫いています)
ブルーカラーの仕事の多くは不法移民の労働力に頼るNY市でも、調査結果の回収は思ったように進まず、当初予想の840万人に届かなかった今回の結果についてブルームバーグNY市長は、不満を漏らしていました
正確な数が把握できたら、人口が3億人をはるかに上回ることは確実ですが、その数は未知数少子高齢化で人口減少が危ぶまれる日本と対照的に、人口が増加を続けるアメリカ合衆国。それだけ世界中から人々を受け入れている国、アメリカ。外部からの人口増加にも対応できる国づくりを進めているアメリカのモデルは、今後の国の発展を考えたときに、日本にもとても参考になるのではないかと思います。