以前こちらにも書きましたが、アメリカ人は男女を問わず、とにかくスポーツジムが大好きです。
アメリカで普通に食事をしていたらカロリーオーバーになることは間違いないのですが、この時、面白いことに、アメリカ人は、なるべくカロリーの低い食事にするという発想にはなりにくく(きっと幼い頃からバランスの取れた食生活の必要性について教わっていないために、食については偏った、または間違った知識を持っている人が多いです。)、カロリーオーバーになってしまった分は、スポーツジムで燃焼しようとします。
特に、他州に比べて外見に気を使う人が多いニューヨークでは、街の至るところにスポーツジムがあり、また、ちょっとした大型アパートであれば、スポーツジムを併設しているところも一般的です(家賃に含まれている場合とそうでない場合があります。)。
スポーツジムは、仕事の前後のお客さんに対応するため、早朝から夜遅くまで開いているところが多いです。
週末に偶然イーストビレッジで見つけた壁画アート。
数あるスポーツジムの中でも高級店の一つがEquinox。広々としたスペースに数多くのスポーツクラス、アメニティーは全てKiehlsという徹底したこだわりで、高い月会費(150ドルから200ドルぐらい)にも関わらず、ニューヨーカーたちの心を掴んでいます。
ブラックフライデーから始まり、今はちょうどアメリカ全土でセール中なので、興味本位で、話を聞きに行ってみることにしました。
私を出迎えてくれた若いお兄さんは、言葉遣いや私への応対等、こてこてのセールスマン。最初に個室でカウンセリングを受けたのですが、開口一番言われた言葉に少し面食らいました。
ジムの一般的な説明を聞きに行っただけなので、日本であれば、ジムの簡単な紹介、そして提供しているプログラムや営業時間といった基本的な説明を相手の方がしてくれて、最後に質疑応答というスタイルなので、同じようなことを期待していたら、突然、そのお兄さんに、"Please tell me about yourself."と言われたのです。
とりあえず、私がなぜこのジムの体験に来たのかを説明することだと解釈し、小さい頃から身体を動かすことが好きで色々運動してきたけれど、最近は不定期でテニスをしているだけで、身体を動かす機会が足りないこと、家の近くにあるジムで通うのに便利だと思ったこと、つい最近友達がEquinoxのミストサウナが大好きで私も興味があること(アメリカの一般家庭には、身体がつかれるような湯船がなく、基本的にシャワー生活なので、日本人は皆お風呂を恋しがっています。)等を手短に伝えました。
その後は、このジムでどんなことをしたいか、とまた質問攻めにあい、自分から色々話すことになりました。アメリカ人は話好きな人が多く、どんな場面でも、私は聞いている側にまわることが多く、話しているときでも、ちょっとでも間をあけてしまったりするとすぐに誰かが話しをするので、私の話を一言一句漏らさずに誰かが聞く、という状況は不思議な感じでした。
そして、最後に、では、内部を案内しましょうと言ってお兄さんが席を立ってくれた時には、やっと開放された、と少しホットしたのですが、このジムの内部は、器具の性能やゆとりあるスペース、きれいさ等、どこをとっても一流でした。
こちらは、ブルックリンで見かけたちょっとセクシーな壁画。
以前、日本のテレビ番組で、ある日本人男性が、パートナーの男性とEqinoxで出会ったと話していたのが印象的でしたが、なんとなく納得です。
最後は、今日契約すれば、Cyber Mondayの特別セールでさらにお得だよ、と熱心に勧誘されましたが、お兄さんにとっても手数料が入るので熱心であることには間違いありません。
そんなに高いジムにポンとは入れないし、アメリカ人とどこまで交渉できるかも興味本位で試してみたかったので、とりあえずは3日間の無料パスをもらい、今週行ってみることにしました。その後、今日限りと言っていた割引を適用してくれないか、交渉してみようと思います。
既存のパッケージを売るスタイルの日本と、まずはあなたのことを教えて下さい、と言って相手に話させるスタイルのアメリカ。まさかジムでいきなり"tell me about yourself"なんて言われるとは思ってもみなかったので驚きましたが、文化の違いを感じる面白い体験でした。