前回は、世界的企業、グーグルの夢のようなオフィスをご紹介しましたが、今回も、シリコンバレー話の続きです。
シリコンバレーと言って思いつくのは、どのような企業でしょうか。
アメリカでは、いつの頃からかシリコンバレーにIT企業が集結し、アメリカのIT企業で思いつく限りの会社は皆、シリコンバレーに本社を構えているといっても過言ではありません。
グーグルを筆頭に、アップル、フェイスブック、ツイッター、リンクドイン・・・。枚挙にいとまがありません。
そんなシリコンバレーでは、大企業に勤めるだけが生きる道ではなく、みずからITベンチャー企業を立ち上げて面白いビジネスを展開し、いつの日か大手IT企業に高額買収されて得た巨額の富で早期リタイアをして、悠々自適な生活を夢見る優秀なエンジニアたちも多いそうです。
今日は、シリコンバレー、さらには世界を牽引するアップル社の実態について書いてみたいと思います。アップルというと、いまだにカリスマ経営者、スティーブ・ジョブス氏のイメージが強いですが、社内には、ジョブス氏が築いた文化がいまだに根強く残っているそうです。
私の友人の旦那さんは、今年に入って、アップル社からオファーをもらい、今、シリコンバレーの本社で働いています。入社試験も相当難しいものだったようですが、社内では、アップル流の独特のやり方が広く普及しているようです。私はエンジニアの世界は無縁なので、全く分からないのですが、通常どの会社でも同じようにやっていることでも、アップルでは、違う方法でアプローチをしているそうで、アップルで長く働くと、他社への転職が難しいとも言われているそうです。(一つの会社に長くとどまらず、転職してキャリアアップしていくことが一般的なアメリカで、とても不思議な現象です。)
そして、社内の規律が厳しいこともアップルの特徴のようで、業務時間外で退社した後であっても、携帯電話にチームメンバーから電話がかかってくることもごくごく普通にあるようです。役員クラスの人ではなく、普通の従業員にまでそんなことがあるとは、アメリカでは聞いたことがありません。
福利厚生は、グーグルほど充実はしていず、食堂も有料だそうです。
ただ、通勤用のシャトルバスはたくさん走っていて、街中で見かけました。
さらに、アップル社は秘密保持にもかなりのエネルギーを使っているそうです。
アップル社の新製品がいつ出るか等、アップル社に絡んだ噂はアメリカのメディアに登場しますが、アップル社は、社内の機密情報が外部へ漏れないように細心の注意を払っているそうです。そのため、契約社員のように派遣会社から仕事で送られた場合でも、アップル社で働いていることを名乗ってはいけないようです。
ただ、情報はどこかから漏れてしまうもの。友人の旦那さんによると、アップル社の公式発表の前にメディアで流れるインサイダー情報のようなネタは、どういうわけか、ほぼ正しいそうです。しかし、情報を流していることが分かれば、即解雇となることは間違いありません。
そんなアップル社は、今年あたまに、新しいオフィスを完成させ(この記事の表紙の写真が、アップルの新社屋です)、その隣には、観光客が立ち寄れるvisitor centerがオープンしました。シリコンバレー訪問の際にぜひ訪れたい観光スポットです。
週末もオープンしているビジターセンター。
こちらでは、アップル社の新しいオフィスの全貌を、iPadに映された立体映像とともに楽しむことができます。
分かりづらいですが、写真真ん中に写っている円形のドームが、新社屋です。(この記事の表紙の写真と合わせてご覧下さい。)
この写真に写っているのはあくまでジオラマで、係員から借りたiPadを通すと、立体映像が浮かび上がってきます。
こんな感じでiPadを通すと本物の映像が楽しめます。
そして、奥には、製品が体験できるスペースと、ここでしか買えない限定グッズショップも。
さらに奥にはカフェもあります。(メニューは飲み物とスナックのみです。)
天気が良ければ、ぜひ3階の屋上からの眺めを楽しみましょう。
イスやテーブルも用意してあって快適です。
右奥に見えるのが、新社屋。
私はITは一番というぐらいに苦手分野で、全く分からないのですが、こうして、世界のIT業界を牽引するシリコンバレーという土地で、その雰囲気を味わい、実際にIT企業で働いている友人たちと触れ合うのは、かけがえのない体験でした。