アメリカは4連休でした。厳密には、11月の第4週目の木曜日がThanksgiving (感謝祭)の祝日。そして、その翌日がBlack Fridayで、週末と繋ぐためにこの日も休みの会社がほとんどです(正式な祝日ではないので、銀行など一部の業界は出勤日です)。
感謝祭は、日本でいうお正月のような祝日。ちょうどこの時期は、昔であれば、秋の収穫が終わり、冬のための貯蓄へと進む時期だったのでしょう。収穫、そして一年を無事に終えられそうであることへの感謝を示すために家族や親せきで集まり、皆で食事をします。
日本ではお正月におせち料理を食べるように、アメリカでは感謝祭には七面鳥にラズベリーソースをかけたもの、マッシュポテト、パンプキンパイなどを食べます。基本的に手作り。ただ、七面鳥はオーブンで焼く時間がかなりかかる上、中に野菜などの具材を詰めたりもするので、けっこう大変です。その上、大人数用となるとかなりの大きさの七面鳥が必要で、事前予約など多くの準備が必要です。そのようなこともあって、この感謝祭の週は、例年は買い物でみな大忙しですが、今年はその感謝祭に異変がありました。
コロナ対策として、NYでは10人以上の集まりは控えるようにとのお達しが州知事や市長からありました。また、日常生活は普通に戻っているものの、飛行機に乗ることを控える人も多く、今年は、どこも行かずに自宅で家族だけでの感謝祭、という家庭も多かったようです。
兄弟や親せきが多いアメリカ人の友人は、車で1時間半ぐらいで行ける実家に今年は行かず、奥さんと幼い子供と3人での感謝祭を過ごしたそうです。
何でも特大サイズのアメリカで、例年、どうやってこんな大きさの七面鳥を消費するのだろうと思うようなバスケットボールぐらいの大きさの七面鳥が売られていることが多いこの時期ですが、今年は大勢での集まりの自粛で、小さな七面鳥が飛ぶように売れたそうです。
七面鳥は英語ではTurkey(ターキー)。日本ではあまりなじみがないと思いますが、アメリカでは、普段からターキーサンドイッチはサンドイッチのメニューとして一般的です。ぱさぱさした触感で私はあまり好きでないので普段は食べないのですが、アメリカ生活も12年目に入ると感謝祭はターキーを、とつい思ってしまうのは不思議です。
感謝祭が終わると、その翌日はブラックフライデー。アメリカのホリデー商戦が正式に始まります。アメリカ人はホリデーシーズンに家族や親せきの間でプレゼントを贈り合う習慣があるので、この時期に皆大量の買い物をするのですが、その初日とも言えるのがブラックフライデー。年間売上のかなりの部分をこのホリデーシーズンに上げているようで、小売店にとってはこのホリデーシーズンが勝負の時期。特に今年はコロナで実店舗が大変な状況の中、オンラインでのセールはブラックフライデーより早くから始まっています。
ブラックフライデーは去年までは、店舗での限定割引アイテムを求めて夜中からお店の外に列ができるような様子が報道されてきましたが、今年はそういったこともなく静かに幕明けしました。
ブラックフライデーの語源には諸説あるようですが、それまで赤字だったのに、この日を境に黒字になることからこのように呼ばれるようになった、とも言われているそうです。アメリカでは感謝祭の翌日で、(ほとんどの人が)会社もお休み。おなかもいっぱいでのんびり過ごすこの日に、ホリデーシーズンに向けた買い物をスタートする日、という意味合いがあります。
こうした背景を知っていると、ブラックフライデーをより楽しめるようになるかもしれません。また、最近は海外配送をする会社も増えていますので、日本にいながらもアメリカのサイトからお買い物をしてみるとよりブラックフライデーを楽しめるでしょう!
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私が何気なく撮った街角の光景を、俳優でありコメディアンであり作家であり、とマルチなJimmy Fallonさんがシェアしてくれるという驚くべき出来事がありました。世の中、何が起こるか分からないです(笑)