パンデミックによりオンラインショップが乱立したり、zoomでの会議が常態化したりと世の中はオンライン一色になっていますが、アメリカを代表するテック企業であるアマゾンが意外にも実店舗への興味を増していることは、先日、こちらの記事でレポートしました。
同じくアメリカを代表するテック企業であるGoogle。そのGoogleも、今年の6月にNYのオフィスビルの1階に世界初のグーグルショップをオープンしました。
シンプルな店構えのGoogle Store。
Googleの本社はテック企業のお膝元、シリコンバレーの名で知られるサンノゼ。
広大な大学のキャンパスのような敷地をサンノゼに2つも持っています。
オフィスビルが乱立するニューヨークでは、こうしたキャンパスのようなオフィスは不可能ですが、それでも、元ナビスコの工場を改装して生まれた飲食店や雑貨屋さんが多く入店する観光スポット、チェルシーマーケットの上に構えたオフィスはどんどん拡大し、今やその真向かいのビルを占拠しています。チェルシーマーケットを訪れた際に、Googleの大きな看板を見かけた人もいらっしゃるかもしれません。
Googleは、検索機能、地図機能など、オンラインで私たちの生活をサポートしてくれています。
そんなGoogleの実店舗、と聞いて、どのような場所なのか以前から気になっていました。
全く想像もつかないまま訪問してみたのですが、お店のドアを開けた瞬間、シリコンバレーのアップルショップを訪れた時の記憶が一気に蘇ってきました。木目調の明るい店内は、エリアに分けて、携帯電話、パソコンなどGoogleの電子製品を展示・販売しています。
商品の陳列方法もアップルショップにそっくり。電化製品を販売するお店で特別な個性を出すのは難しいのかもしれません。
開放的な店内。お店というよりも、体験コーナーのような雰囲気です。
平日の午後だったのでがらがらの店内。
面白いと思ったのは、体験型のお部屋。
例えば、家のリビングを再現したような小さなお部屋にはソファやテレビ、テーブルが置かれて、あたかも家にいるかのような雰囲気です。そしてもちろん、お部屋の中の電化製品はすべてGoogle。オンラインツールのイメージが強い消費者に、Googleの商品を自分の生活に照らしてイメージできるように、上手に紹介しています。
自宅のリビングを再現したようなお部屋。ドアも閉められるので、一人でこの空間を独占しました。
同じお部屋。6畳ぐらいの小さなスペースですが、静かで居心地が良かったです。
どんなにオンラインが進化しても限界があります。
実体験ができるお店は、消費者とGoogleとの距離を縮めるためのGoogleの新たな試みなのかもしれません。
Googleは、世界中の都市の中でも特に魅力的な都市の一つであるニューヨークを実店舗の1号店の場所として選んだと発表していますが、本社があるサンノゼではなく、あえてニューヨークを選んだというのも興味深いです。
ベビー服まで販売。生まれた時からGoogleっ子?!
世界初店舗でお土産を買ってみるのも良いかもしれません。なお、真向かいのチェルシーマーケットも観光にオススメですが、そのお隣には世界最大の広さを誇るスターバックスも。地下、中二階もある巨大な店舗で、コーヒー豆がチューブを伝って流れていたりと遊園地のよう。NY訪問じに一度は訪れたい店舗です。
今後、実店舗はどのようにして広まって行くのでしょうか。日本にも店舗がオープンする日は来るのでしょうか。
今後の動きが楽しみです。