NYで働く

NYでの仕事探しに欠かせない強力な武器

前回、前々回とNYでの仕事探しの方法について書いてきました。
今日はその続きで、NY探しでの仕事探しに欠かせない強力な武器について紹介したいと思います。
過去記事がまだの方はこちらからどうぞ。
NYで仕事探し・虎の巻
続 NYで仕事探し・虎の巻

自分なりに思いつくあらゆる方法で毎日必死に就職活動を行なってきたものの、人材紹介会社から仕事の紹介を受けることはなく、企業への面接すらも行けないという状態が何ヶ月も続きました。面接に行くことができれば自分を売り込むこともできますが、それすらも叶わないという状況は想定外の出来事でした。

しかし、色々と動いているうちに、自分の会社で空きはないけれど、紹介出来る会社があると言ってくれる方が現れて先方の連絡先を教えてくれたり、人材紹介会社の人が空きがないといって紹介してくれなかった会社に自分から直接履歴書を送ってみたら社長さんが会ってくれることになったり、大学の同窓会組織で知り合った方が良くしてくれたり、ということが続き、NYでは、人材紹介会社といった第三者を介するよりもむしろ、自分のネットワークを生かしていったほうが良いのではないかと思うようになりました。

これは後から知ったことですが、求人広告にインターネット等を通じて多数の応募があった場合、アメリカ企業の人事部の担当者は、一つ一つの履歴書に丁寧に目を通すということは行っていないようです。数秒履歴書を眺めるだけで応募者を面接に呼ぶかどうかの振り分けが行われることも。

それに対して、その企業で働いている人からの紹介であったり、そうでなくても社内の人と知り合いである人を通じての応募であれば、話は別です。とんとん拍子で事は進み、面接への道も開けてきます。それはどうしてでしょうか。全ては「信用力」です。

先日、アメリカ生活で大切な価値観として信用力があるという記事を書きましたが(こちらからどうぞ)、それは就職活動にも当てはまります。人材紹介会社やインターネットを通じて応募してくる見ず知らずの人よりも、誰かの紹介といった形で信用できる紹介者から紹介された人のほうが、はるかに市場での価値が高まるのです。

これは、日本でいういわゆる「コネ」のようなものに聞こえるしれませんが、日本のコネとは大きく意味合いが異なっています。日本のコネはあくまで上の位の人たちや良い家柄の人たちの間の世界であるし、就職活動でのコネといったら、その会社への就職が保証されるかもしれませんが、アメリカではそんなことはありません。どんな人でも良いので、自分と会社を繋いでくれる人を知っているだけで大きな武器であり、面接の土俵に上がった後その仕事を勝ち取れるかどうかは、本人の実力次第なのです。

私の場合も、偶然友人に誘われていったパーティーでたまたま話をした子を通じて、最初の仕事と出会うことになりました。
就職活動とは全く無縁の初めて参加した会から、まさか半年以上に及んだNYでの就職活動が急展開するとは思いもよりませんでした。

その子からもらった会社の担当の方に履歴書をメールし、面接に行ったのですが、駐在員が中心でなる小さな会社で、前例がなかったにも関わらず、ビザのサポートもしてくれることになり、晴れて私の長かった就職活動は収束を迎えることになりました。

この就職活動を通じては、アメリカの就職活動のノウハウだけでなく、「信用力」が何よりも大切であるというアメリカ社会の根底を流れる概念や、アメリカ社会の仕組みも学ぶことができました。

また、アメリカ社会においては、「ネットワーキング」はあらゆる場面で重要で、良い人脈を持っていることも、その人の実力のうちと考えられています。お金で手に入れられるわけではなく、その人自身が築きあげてきた人間関係は、生涯の財産なのです。


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