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We Workの新スタイルカフェ/仕事スペース

ニューヨークのCo-working spaceの先駆けで急成長しているThe We Company(最近、We Workから社名変更したようです)。日本でも、ソフトバンクが大規模な出資をしていることで知られているかもしれません。

NYへ越してきて間もない、まだWe Workのようなシェアオフィス(英語では、co-working spaceと言います)がなかった頃、平日の昼間にカフェでパソコンを広げて何やら熱心に仕事をしている人たちをあちこちで見かけ、東京のカフェで昼間見かける、営業と営業の合間にコーヒーを飲んだり仕事をしている営業マン達とは明らかに違う雰囲気の彼らを見て、NYは不思議な街だ、と感じたことを今でもはっきり覚えていますが、ニューヨークはフリーランスの人たちで溢れています。

そんな彼らにとって、カフェは絶好の仕事場なのです。今でも、そうした人たちは多く見かけますが、少しずつ事業が大きくなっていった時、取引先とのミーティングの場所が必要になったり、会社のきちんとした住所が欲しくなったりしても、会社が未熟だとオフィスを借りるのはニューヨークでは難しいでしょう。そんな会社経営者たちにとって、We Workの登場は画期的でした。

シェアオフィスとしてだけでなく、We Workは時間単位で場所貸しを行なっているので、単発のワークショップやイベントをWe Workのスペースを借りて開いている人たちもいます。

そうしたシェアオフィスとしての圧倒的な地位を築いたWe Workですが、なんと今年の1月に、マンハッタンの一等地にカフェ兼時間単位で借りられるスペースを開いていました。最近、暖かくなってきたので外を歩く機会が増え、たまたま歩いていた道にWe Workのサインを発見し、早速週末に探検に行ってきました。

こちらがそのお店。大きな旗がたなびいていました。

カフェの激戦区、フラットアイアンとユニオンスクエアの間に位置する巨大なスペースです。

カフェで飲み物や軽食を注文することができますが、奥の仕事ができるようなスペースは、有料です。30分で6ドル。コピー機や電話ができる小さな扉のついたブースも完備されていて、ちょっとしたミーティングなどに便利そうです。

こちらがカフェ。奥の壁に矢印があるように、手前がカフェで奥が有料の仕事スペース。

カフェはオーストラリアの人気コーヒー店、blue stone laneが入店していました。こちらはニューヨーカーが大好きなアボカドトースト。正直なところ、日本のパンの方はるかに美味しいです。

ただ、まだあまりこの場所が広まっていないのか、普通のカフェはコーヒーを頼むだけで仕事場として使えるのに、このスペースは時間で課金されてしまうのでそうしたことに抵抗がある人が多いのか、理由は定かではありませんが、オフィススペースはガラガラでした。

オフィススペースの入り口。check inのラインを越えるとオフィススペース。

こちらがオフィススペース。広い天井がニューヨークらしいです。

とてもお洒落な空間です。

トイレにはロッカーも。

驚いたのは、カフェでのパソコン使用をしてはいけないという標識。カフェでパソコンを使われてしまったら、奥の有料スペースに人がいかなくなってしまうからだと思いますが、使っていけない、とはビックリです。(この文脈でのfreeは「なし」という意味です。)

生き残りの大変なNYでは、いくら流行っているからと言っても同じビジネスを何年も続けているだけでは、会社は成長していけません。爆発的に流行ったお店でも、家賃の高騰や流行が去った時にあっという間に消えてしまうのがマンハッタン。そのニューヨークで、こうした新形態のスペースを開いたWe Workも、新しい事業形態を模索中なのかもしれません。

We Workの場所を使ってビジネスをしている人たちの商品を売ったりと、コミュニティとなるような場所を作ろうとしているようですが、家賃だけで一体いくらになるのだろうかと思うような広いスペース。このビジネスの行方が気になります。


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