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日本では知られていないけれど、アメリカで知らないと損するある価値観

この夏でNY生活も丸7年になり、まだまだ知らないことはたくさんありますが、渡米当初に見えていなかった奥深い「アメリカ社会」も少しずつ分かるようになってきました。

アメリカと日本では違いはたくさんありますが、一番外から見えにくい違いとは、目では見えないもの、つまり、実際にアメリカの空気を吸い、アメリカ人と対峙しないと分からないアメリカ的価値観ではないかと思います。

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ミッドタウンの東側にどんとそびえ立つ国連。明日からはここで国連総会が開幕します。チェルシーでの爆発物騒ぎの翌日と総会前日で物々しい様子。

今日は、日本では聞いたことがなかったけれど、アメリカで重んじられているある価値観についてご紹介したいと思います。実は、こうした価値観が存在することを、私自身がはっきり認識するようになったのは、ここ1、2年のことかもしれません。気付くまでに、意外と時間がかかっています。

それは、アメリカ人にとってはごく当たり前のことで、どこかの教科書に載っているわけではないので、誰かから習うことはなく、また、アメリカに長く暮らしていないとなかなか気づかないので、日本人の方でこうしたことを声に出して言っている人があまり多くないからです。

私は、自分の身の回りに起こったいくつかの出来事を掘り下げていったときに、ある共通点があることに気づき、そこから考察を深めていきました。

その価値観とは、「アメリカでは自分の見せ方(魅せ方)がとても重要」ということです。自分がなりたい姿、他人にこう見られたいという姿をイメージし、そうしたイメージに沿った自分を演出するのです。

例えば、仕事の場面で、頭の回転が早いバリバリの金融マン、というイメージをクライアントに持ってもらいたいと思ったら、そのイメージ通りの自分になるのです。

一般に頭の回転が早い仕事のできる金融マンと言ってイメージが浮かぶのは、どのような人でしょうか。

引き締まった体格で、ぴしっとしたスーツに身を包み、さわやかな笑顔で、てきぱきと話をしている方ではないかと思います。

ジムに行ったり、食生活に気をつけて体型維持に努め、清潔感あるアイロンがきちんとかかったシャツを着て丁寧に磨かれた靴を履き、髪の毛は短く揃え、ひげはきれいに剃り、話した時や笑顔の時には、矯正とホワイトニングで真っ白な綺麗な歯が口元からのぞく方がいたら、とても素敵なさわやかビジネスマンではないでしょうか。

また、そんな方がてきぱきと話を進めてくれたら、頼れる金融マンと皆思うに違いありません。

逆に、とても肥えた体型で、だらしない身なりの金融マンが、自分の担当として現れたらどうでしょうか。

ここまでの話で、日本も同じではないか、と思う人も多いかもしれません。

しかし、アメリカでは、日本以上にこの点は重要で、それは、あらゆる場面に影響してくるのです。

とても面白いテーマで、書き出すととても長くなってしまうので、数回に分けて、この話題を掘り下げていきたいと思います。

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国連の前には大きなパトカーが。国連総会の会期中は、近隣のエリアは完全に封鎖されて関係者と住人しか出入りできなくなります。国連の裏は、イーストリバー。警備がしやすいのが、広いマンハッタンの中でもこの場所に選ばれた理由でしょうか。

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