NYから世界を考える

アメリカに12年間住んでも分からないこと

2009年夏に始まった私のニューヨーク生活は、早くも12年半となりました。

最初は欲しいものがあって薬局へ行っても広すぎてどこに何が売っているのか分からず右往左往していました。アメリカ人の暮らしや価値観、仕事についても分からないことだらけでした。
それが、12年も経つとすっかりアメリカの生活に慣れ、不思議に思うようなこともなくなり、一部の価値観はアメリカ人寄りに変わったりもしていて、その変化に驚いたりもします。

奥のネオンが輝いているのは、タイムズスクエア。クライスラービルはいつ見ても見事。

 

しかし、こんなに長くアメリカに暮らしていても、どうしても分からないことがあります。
それは、「なぜ富のほとんどが一部の人たちに集中してしまっているのか」、ということ。

アメリカンドリームという言葉に象徴されるように、一代で大企業を築いた人たちも数多くいます。私たちが知っているアメリカの大企業の中でも、アマゾン、フェイスブック(メタ)、グーグルなど、世界中の誰もが知っているような企業は一代で築かれています。
最初は小さなスタートアップだったと思いますが、人々のニーズにマッチした商品やサービスを提供したおかげで、あれよあれよという間に大きくなり、売上もどんどん伸び、そして、創業者のお給料も上がり続けています。

そして、もはやその金額は天文学的数字になり、どう頑張っても一生涯で使えないだろう、というような金額に膨れ上がっています。

CNBCというアメリカのビジネス系のメディアによると、去年の秋の時点で、アメリカのトップ10%が米国の株式の89%を保有しています。
トップ1%の人たちは、パンデミックの間に6.5兆ドル(およそ735兆円)もの利益を株式や投資信託から得たそうです。一体どのような規模なのか想像もできないような数字ですよね。

フォーブスの記事によると、昨年秋の時点でのアメリカの純資産トップ5保有者は以下の顔ぶれです。
ジェフベゾス(アマゾン創業者)23兆円
イーロンマスク(テスラ自動車創業者)22兆円
マークザッカーバーグ(フェイスブック(現メタ)創業者)15兆円
ビルゲイツ(マイクロソフト創業者)15兆円
ラリーペイジ(グーグル創業者)14兆円

こうした人たちは、パンデミックの間も自社の売り上げを伸ばして自分自身の給与を上げたり、自社株を売ったりしながら、順調に純資産を増やしています。

その一方で、パンデミックにより貧困層の貧困は拡大し、失業や物価の上昇により一般庶民の生活も相対的には貧しくなっていることは、アメリカで大きな社会問題となっています。NYの街を見ても、犯罪数は増えてしまっていますし、道を歩いていてもホームレスの数が増えていることを肌感覚で感じます。そのため、満を持して大統領に就任したバイデン大統領の支持率は下落する一方。

先日、お昼に外に出てみたら、なんらかのデモが行われていて、警官がたくさん出動していました。2011年には、Occupy Wall Street(アメリカの富の偏りに不満を持った低所得者層が、高給取りが多い人たちが多く働くウォール街の公園を数ヶ月にわたって陣取って起こしていた抗議活動)の運動が起こったりもしましたが、自然と沈静化されました。しかし、問題の本質は10年経った今でも変わっていません。

 

トランプ政権の時には、過激な移民政策などで、トランプ派(主に中西部など保守的な地域に住む共和党支持者)と反トランプ派(都市部の民主党支持者)との間で「分断」が起こっていましたが、バイデン政権になってからは、富める者とそうでない者との間で「分断」が起こっていることを強く感じます。

世界規模でも、こうした貧富の差は拡大してしまっているのではないでしょうか。

一生涯贅沢をし尽くしても使い切れないような額の資産を手にしたアメリカのトップ層の人たちは競って自らの富を増やしているように見えますが、数字に躍起になるのではなく、もっと社会に目を向けて、自国、そして世界の貧しい人たち、そして温暖化など世界規模での問題解決のために寄付をすれば、社会は確実に良くなるのではないかと思います。

もちろん、慈善団体への寄付など彼らも活動していると思いますが、もっともっと色々できるでしょうし、有効なことにお金を使ったら良いのに、と宇宙旅行のニュースを見たりする度に感じます。

フェイスブックに勤める友人に、「マークザッカーバーグって資産増やして何をしたいんだろうね?」と聞いてみたら、「ただお金増やすことに興味あるだけだと思うよ!富裕層リストで自分より上にいる人よりも上に行きたいだけなんじゃないかな。」と話していました。

友人が直接マークザッカーバーグに聞いたわけではないので、もちろん推測にすぎませんが、あながち間違っていないのではないかな、と思います。富裕層リストに載っている多くの人たちがきっと同じような考えなのではないでしょうか。

私は一般庶民なので、使えないぐらいの資産を生涯で得ることはないと思います。でも、もし私が有り余る資産を得たら、世界の貧富の差は教育水準の差によることが大きいので、世界の子どもたちが最低限の教育を受けられるようにすること、また、動物が大好きなので世界中の動物たちが平和に暮らせること、に使いたいなぁ、とアメリカの富裕層リストを見ながら考えていました。

この子は毎日何を考えているのでしょうか?猫って寝てばかりかと思っていましたが、我が家のみーちゃんはもしかしたら睡眠時間は私より少ないかもしれません。毎日多くの表情を見せてくれる愛猫。名前を呼ぶと飛んできてくれるぐらいになついていて一日中眺めていても飽きません。埼玉県での捨て猫生活から脱出できて本当に良かったです。みーちゃんは私のソウルメイト。世界中の猫が安心して暮らせる社会になりますように。

 

 


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