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ニュースの裏側・NYで起こっていること

日本では、ニューヨークの惨状が日々報道されているようで、多くの日本人が衝撃を受けているようですが、私自身、自分が暮らしている世界、見聞きしている世界とのあまりのギャップに、本当に私が今いる街で起こっている出来事なのか信じられない気持ちでいっぱいです。

でも、冷静に考えてみると、このギャップ、本当に感じているほどのギャップなのでしょうか、という疑問が湧き上がってきます。

もちろん、未だ収束の兆しは見えない悲しい状況ですが、日々増え続けている患者の数は、どこまで正確なのでしょうか。

まだまだ続くnon essential businessの在宅勤務。買い物途中に春を発見。車の往来も今やほとんどないので、道路をいっぱいに使ってホッケーのようなゲーム(?)で遊ぶ子供たち。なんとも静かな夕方。

NYで、正式に最初の感染者として認定された方のことがNY Timesの記事で大きく取り上げられたのは3月1日。私の友人は、2月後半に体調を崩してコロナかと思って病院に行ったそうですが、検査キットの不足を理由に検査してもらえず、結局自宅で1、2週間静養して市販の薬を飲んで自力で回復したそうです。でも、後から考えると、倦怠感や咳など、コロナの軽い症状だった可能性が高いそうですが、その時にはコロナの軽い症状例がまだ知られていなかったので放置されてしまっていたようです。

アメリカは、中国や日本、他国のニュースを聞きながらも、まさか自国でこんなに広がるとは最初思わなかったのではないでしょうか。そのため、今はあらゆる手段を講じていますが、初期の頃の対応は遅かったのです。

3月に入って突然日々患者が増え続けたことになっていますが、それは、あくまで検査された人のデータのみ。今年は1月に異常なほどアメリカでインフルエンザが流行っていますが、その患者の一部が実はコロナだったのではないかとまことしやかに言われています。そうすると、アメリカでもコロナは1月から実は始まっていたことになり、今公表されているうなぎのぼりの患者数のグラフは、実は実態を正確に反映していないことになります。

また、やっと検査キットが多くの病院に渡るようになり、1日に検査できる患者の数が増えたことも、患者数が見かけ上増えている原因だと思います。

マスクも一部のお店ではまだ売っています。不当に値上げした業者は罰せられるので(住民によるホットラインをニューヨーク州が解説しました)、値段も良心的。

そして、数日前にFBで色々な人がシェアしていたこの写真。病院で最前線に立っている医師たちが、防護服が足りずに、ゴミ袋を被って治療に当たっていると、病院での惨状を記事ではひたすら訴えていますが、旦那さんがまさにこの記事に出ている病院で看護師として働いている友人によると、ゴミ袋の下にもちろん防護服は着ていて、さらなる防護のために、ゴミ袋を被っているそうです。

最初記事になった時には上半身の写真しか公表されず、皆を驚かせましたが、下半身まで見ると、ゴミ袋の下に防護服を着ていることがはっきり分かります。

また、2、3日前には、クイーンズのエルムハースト病院がコロナの患者でパンクしていて、医療体制も酷い状況、というニュースがFBを駆け巡りました。この記事の裏を取らずに過剰に反応して、記事をそのままシェアしている人たちがたくさんいましたが、この病院から徒歩圏内に住む私の親友によると、この病院、もともとすごくやばい病院で、病気になっても絶対に行ってはいけないと有名な病院だったそうです。コロナ以前からこの病院の医療制度は崩壊していたのです。

こちらが、エルムハースト病院の動画。

さらに、今日は、USNS(アメリカ海軍の救護船)がマンハッタンに到着したニュースが大きく伝えられていました。すごく巨大な戦艦で、そんな船の登場はさらに物々しい雰囲気をニュースでは醸し出していて、私が見たかぎり、この船についても、正確な情報をFBで発信していた友人はたった一人しかいなかったのですが、この船、コロナの患者を収容するための船ではありません。コロナ「でない」患者さんがコロナにかからないように、避難させるための船なのです。ネットの記事やFBでこの船のことをシェアしている人たちは、「マンハッタンにこんな巨大な船が来て大変」と、事態を煽るような書き方をしているので、事情を知らないと一緒に慌てふためいてしまう人もいるかもしれません。

2週間かかるとニューヨーク市長は見込んでいたようですが、8日で到着したアメリカ海軍の船。12の手術室と1000のベッドがあるそうです。今、報道はコロナ一色ですが、コロナ以外の病気で大変な想いをしている人たちもたくさんいます。そうした方達がようやくコロナ患者から隔離されるようになりました。

こうして、一つ一つの記事を見てみると、いかに現在起こっていることを、自分の力で咀嚼することが大切かが見えてくると思います。私の仲の良い友人たちは、皆、メディアに人々が不必要に踊らされて騒ぎすぎ、と話していて、自宅で自分なりにできることや楽しみを見つけながら過ごしています。私の周りがそういう冷静な友人たちで良かったと思います。ネットで見つけたためになる動画などをシェアしたり、毎日色々なことをチャットして過ごしています。

情報が氾濫して何が本当なのか分からないこの時代。メディアが果たす役割は大きいはずですが、そのメディアは、自分が発信したい内容に合った写真を集めたり、自分の立場に近い人からだけ話を聞いて識者の意見として報道することを通じて世論を誘導することができてしまいます。そして、現に世の中にはあるのはそうしたメディアばかりなので恐ろしいと思います。一番信頼できるのは、州知事の発言なので、最近は毎日NY州知事の定例記者会見を40分ぐらい聞いています。

ニューヨーク州知事の朝の定例会計は、FBでリアルタイムでも聞くことができるほか、後からでも聞くことができます。

コロナ騒動をきっかけに、情報の取捨選択、自己判断の重要性を改めて感じています。

 


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