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アメリカに学ぶ強い心と国防意識

日本でも報道されていたようですが、5月1日の夕方6時半頃、NYで一番にぎやかなエリア、タイムズスクエアで爆弾未遂テロが起きました。

タイムズスクエアといえば、NY観光に欠かせないブロードウェイミュージカルの劇場が集結し、そのためホテルやレストラン、またオフィスも多く、観光客のみならずニューヨーク住人も日々行き交う、NYで一番人通りの多いエリアです。そんな場所を狙い、車に爆弾を仕掛けたのは、アルカイダの一味と言われるパキスタン出身の男性(アメリカ在住歴は長く、アメリカの市民権を取得しています)。

ストリートベンダーの人の通報のおかげで、車に仕掛けられた爆弾は、爆発前に発見されましたが、土曜日の夜という特に人通りの多い時間帯に爆発してしまっていたら、と考えるとぞっとします。



タイムズスクエアとはこんなところ(2009年大晦日撮影)。後ろに写る広告塔(東芝製)が目印です。(昨年末に初開催されたイベントについてはこちらからどうぞ)

NYの街には犯罪防止のために、あちこちに防犯カメラが設置されていますが、そのおかげで、すぐにある防犯カメラに怪しげな人が映っていることが確認されました。しかし、その映像はぼんやりしたもの。そしてテレビでは詳細な調査を進めています、とのコメントのみ。犯人は本当に捕まるのだろうか、と心配していましたが、犯人はJFK空港から出国しようとしたところで逮捕され、捜査は見事2日ほどで解決に至りました。

このニュースを見て思ったのは、アメリカ政府、そしてNY市の対応の早さ
オバマ大統領、ブルームバーグNY市長は真っ先に「犯人逮捕に向けて全力を尽くす」とのコメントを発表し「国民の命を守る」というリーダーとして一番重要な任務を全うしました。

そこには、さらなる911(日本では9.11と発音しますが、なぜか2桁ずつ数字を読むアメリカでは、nine elevenと呼ばれています。)を絶対に起こさない、という強いメッセージが感じられます。中東問題の根本的解決が一番ですが、テロを起こそうとする人たちがいる現在、それを何としても阻止し、そして確実に犯人を逮捕する、ということを国が行う、ということが一番重要だと思います。

日本に住んでいたとき、拉致問題のニュースを見ていまだ多くの拉致被害者たちが帰国できずにいる現実を思うたびに、なぜ日本は国民の命を守る、という国としての最重要任務ができないのだろう、と常に疑問を持ってきましたが、アメリカのこうした断固とした態度には学ぶべきことが多いように思います。

また、驚くことに、タイムズスクエアは早くも元の状態に戻っています。普通だとこうした場所にはしばらく近づかないほうがいいのではないか、と思ってしまいますが、「そういう発想をした時点でテロリストに負けている」との考えから、ブルームバーグ市長は「外出を控えるということはしないで」とメッセージを発し、ストリートベンダーたちもすぐに営業を再開しました。

911のときにNYに住んでいた人から聞いた話では、その当時も、「テロリストに負けてはいけない。ミュージカルのチケットもキャンセルしないで出かけよう。」と呼びかけていたようです。悪には負けないという強い心を持つこと、国民の命を守るというミッションを確実に行うアメリカの姿勢を強く感じました。


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