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日本へ一時帰国する友達の合言葉

日本へ一時帰国する友人に、「気をつけて行って来てね」と声をかけると必ず返ってくる言葉があります。

それは、日本で何か必要なものがあったら、いつでも言ってね
なかば合言葉のように、友達みんなが同じ言葉をかけてくれます。

NYはアメリカでは大都会の1つだし、大都会という意味では、日本の大都市と変わらないように思われていますし、私も旅行で何度か訪れたときにはそういうふうに思っていましたが、圧倒的に違うのは、便利さ

日本で当たり前だと思っていたことがこちらでは全然そんなことはないし、また当然のように手に入るものが苦労しないと手に入らなかったりすることは日常茶飯事です。

ざっと挙げてみると、
・適温のシャワーにいつでも浴びられるということ(こちらではシャワーの温度調整機能はありません)
・テレビが問題なく映ること(我が家は、電気屋さんが配線を間違えたため、電源を入れてもすぐにテレビが映りません。1分ぐらい待たないといけないのですが、面倒くさいのでそのまま)
・電車が時間通りに来ること(こちらには時刻表がないので、いつ来るか分からない電車をひたすら待ち続けます。夜は電車の間隔が長くなるので、同じ方面の友達がいないと悲劇です)
・カスタマーサービスにメールしたらすぐに返信が来ること(メールしても、面倒くさい内容だと判断されると、普通に無視されることはしばしば)
・簡単に壊れない折りたたみ傘と靴が売っていること(日本製がアメリカ製より優れていることはあらゆるものについて当てはまりますが、アメリカでのこの2つの質の悪さは郡を抜いています。)
・小腹がすいたときに駆け込めるコンビニがあること(デリで売っているマフィンやピザはボリュームがありすぎて全部食べきれません。それにカロリーが恐ろしいほど高そうです。)
・大根やごぼうといった日本の野菜、日本の食材が簡単に手に入ること(マンハッタンには完全日系のスーパーはなんと6軒しかありません。アメリカのスーパーで手に入る日本の食材は豆腐ぐらい。こんにゃくさえも売っていません)
・カフェのテーブルがきれいなこと(こちらのカフェのテーブルは前の人が汚したままなので、テーブルをふくのはお客さんの仕事)
・お店のトイレがきれいなこと(日系レストラン以外のお店のトイレはどこも汚いです。日本のきれいな地下鉄のトイレとほぼ同水準)
・どこに行っても、おいしい和食が食べられること(和食はヘルシーでいい、というイメージが海外でも広まっているせいか、こちらの和食やさんは、和食と見せかけて中国人が営業していることもしばしば)

でも、こうしたことを不便と感じているのは、圧倒的に日本人が多くて、逆に外国人は日本へ旅行したときに、これらのことが整っていることに驚いています。日本の清潔さ、きっちり感は、日本ならではの特徴のようです。

そのため、日本人は、他国の人と違い、
・こうした生活面の壁
・言葉の壁
という2重の壁を克服しなければいけないので、それが余計日本人が海外で暮らすことを難しくしているのではないかと思います。

すっかりこちらの生活に慣れてくるとこうしたことも気にならなくなってくるのですが、それでも慣れないのは日本の食材が手に入りづらいこと。ちょっとしたものを買うためにわざわざどこかまで出かけなければいけないのです。そんなわけで、最近は毎日日本のコンビニとスーパーに思いをはせています。


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