まるで遊園地☆NY1のイルミネーション

以前からずっと行きたいと思っていたクリスマスイルミネーションの名所、Dyker Hights。ブルックリンの奥のほうにあり、なかなか機会がなかったのですが、今年は遠方から遊びに来てくれた日本での前職の後輩ちゃんと一緒に遊びに行ってみました。

この地域は、1980年頃からクリスマスイルミネーションが華やかになり、今ではそれぞれの家が競い合うようにイルミネーションで家を彩っています。

その規模は年々大きくなっていて、今では、この短いクリスマスのシーズンに、普段は静かな住宅街に10万人もの観光客が訪れるそうです。

どの駅からも20分ぐらいは歩かないとたどり着けないこの場所に近づくにつれ、少しずつイルミネーションを纏った家が現れてきたのですが、その規模は圧巻。
一つ一つの一軒家がとても大きいので、壁面の装飾の量も、個人の家とは思えないようなものなのです。

お家によって趣向が異なるので、真冬の中歩いていても全然飽きることがなく、次はどんなお家が現れるのだろうとわくわくしながら歩を進めていきました。

突如現れた壮大なイルミネーション。

さらに近づいてみるとこんな感じ。イエスキリストの生誕を再現していて、本格的なセッティングです。

こちらは大人っぽいイルミネーション。

お庭にもたくさんの装飾。

お家によっては、このイルミネーションの電気代が200万円にもなり、一部は寄付で成り立っているようです。

マンハッタン内のロックフェラーセンターのクリスマスツリーのような定番の名所も風情があって良いですが、Dyker Hightsもこのクリスマスの時期にぜひおすすめしたいです。Dyker Hightsの歩き方は、こちらのページに詳しく載っていますが、英語のページなので、私のほうでいくつか歩き方のポイントをご紹介したいと思います。

・イルミネーションは各家が独自に行っているのもので、電飾は6時から9時ぐらいの間に限られているようで、お家の方が寝静まる9時頃になると消灯されるそうです。ゆっくり回るとあっという間に2時間ぐらいは経過しますし、マンハッタンからも1時間ほどかかるので、時間に余裕を持って訪れたいです。
・どこの駅から向かうかにもよりますが、駅によってはほとんど周辺にお店がない場合もあるので、トイレは事前に行っておき、飲み物の量も調節したほうが良いです。Dyker Hightsは完全に住宅街なので、イルミネーションを見ている間はトイレには行けません。
・イルミネーションが一番華やかなのは、11th avenueから13th avenueにかけての83rd streetから86th streetです。近くまで行けば、観光客がたくさんいるのですぐに分かると思います。
・86th streetの駅から行く場合は、この駅の周りにはレストランがいくつかあるので、その前後に夜ごはんを食べることができます。そうでない場合は、マンハッタンまたはブルックリンの通り道でごはんを食べることになります。イルミネーションを見るのがちょうどご飯時なので、お腹が空かないようにスナックを持っていっても良いかもしれません。
・携帯のカメラではきれいな写真を撮るのに限界があるので、可能であればカメラを持参したほうが良いです。
・ツアーもあるようですが、地下鉄に乗って行ける場所ですので、特段お金を払ってツアーに参加する必要はないと思います。

携帯で撮った写真なので、臨場感に欠けてしまいますが、少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。

良いホリデーシーズンをお過ごし下さい。

ニューヨーカーの出会い方・その3

ニューヨークでのアメリカ人カップル、日本人とアメリカ人カップルに続いて、今回はニューヨークでの移民同士のカップルについて書いてみたいと思います。

グランドセントラル駅のアップルストアのりんごマークもクリスマス仕様で赤い色に!

 

 

中学生の時に、地理の先生が、「アメリカにはニューヨークという都市があり、多くの移民が暮らしていることから、人種のるつぼやサラダボールと言われています。」と話しているのを聞いて、ニューヨークってどんなところなのだろう、と興味が湧いたのを今でもはっきり覚えていますが、世界のどの都市を見ても、これだけ様々な国の人が暮らしている場所は他にないと思います。

最近仕事でたまに利用するFulton street駅に続くショッピングモールのツリーは、日によって色が変わります。

 

 

今、この記事を書いている地下鉄の中を見渡しても、日本人がイメージするようないわゆる金髪白人のアメリカ人は全然見当たりません。
移民にあふれたニューヨークで面白いのは、たとえどんなに色々な国の人と知り合うことが可能なこの街でも、自分の出身国の人と付き合ったり結婚したりしているケースが多いということです。

当然ですが、よほど幼少の時に移住しない限り、自分が生まれ育った国の価値観や生活様式、食生活が身体のすみずみまで染み渡っています。私自身も、ニューヨークでの生活が8年も超えたので、アメリカ流価値観を「頭で」理解し、渡米当初には疑問だらけだった日本と異なるアメリカの考え方に対する違和感はほとんどなくなっています。それでも、私は日本人であることには変わりがないので、どんな物事に対しても、アメリカのものをそのまま受け入れるのではなく、いつも、日本ではAだけれどアメリカではBやCである、といった感じで、何かの判断基準から日本の軸がなくなることはありません。また、食についても、もし風邪をひいたら、こってりしたお肉ではなく、おかゆや生姜湯を飲みたいと思うし(アメリカ人には風邪の時に消化の良いものを食べるという感覚は少ないようで、遠い知り合いの人がアメリカ人の旦那さんに体調が悪いときにお肉を出されて腹が立ったという話を聞いたことがあります。)、アメリカのバーでよく見かけるバッファローウィングよりも、見た目は似ているけれど、日本の唐揚げの方がずっと美味しいと思うし、フレンチフライであれば、ほくほくしたモスバーガーのフライドポテトの方がアメリカの有名店で出されるフレンチフライよりも美味しく感じます。

そんな感覚は、どんな国の人にもそれぞれ違った形で存在していて、私のように、宗教にこだわりのない世界的にも稀有な国から来た人を除き、他の多くの国の人たちは、まず、自分と同じ宗教(それも宗派も一緒)ということに重きを置いていたりもします。
宗教は、日々の生活の中に浸透していて、週に1度お祈りに行くという形式的なものではなく、どんな宗教の人であれ、それなりに信仰深い人であれば、毎日お祈りをしたり、宗教に基づいた伝統行事も年間を通じてたくさんあるので、信じる宗教が違うということは、性格が合う合わないというよりも前に、価値観が根底から違うことを意味するのです。

12月というとクリスマスをイメージしますが、クリスマスを祝うのはクリスチャンだけ。ニューヨークに多く住むユダヤ教徒やイスラム教徒にとっては、クリスマスは全く関係ない行事です。

 

 

こうした事情から、パキスタン人の同僚は同郷のパキスタン人の女性と結婚しているし、セルビア人の同僚は、出身国は違ってもセルビアの血が流れたロシア人と結婚しているし、中国人の同僚たちは中国人と付き合ったり結婚したりしているのです。日本人も同様で、宗教の壁が低いので、他国の人と一緒になることは、他の国の人よりも敷居が低いですが、やはり、言葉や食といった事情から、日本人は日本人と一緒になることが多いです。

世界の各地にあるチャイナタウンは一番分かりやすい例かもしれませんが、あそこまで大規模とはいかなくても、ニューヨークには、様々な形で同じ出身国同士の人たちのコニュニティーが存在しています。それが顕著なのは、マンハッタンのお隣、クイーンズで、ここでは、この駅はウズベキスタン人が多いとか、そのお隣の駅にはジャマイカの人がたくさん住んでいるといった形で、自然と同じ国の人たちが同じエリアに住んでいます。はるか昔に移住した人が、たまたま住むことになった地域に出身国のスーパーやレストランを出店したことがきっかけで、後に続いて移住した同じ国の人たちが自然発生的に集まってくる、という流れが一般的だと思います。

日本人はあちこちに散らばって住んでいますし、数も決して多くはありませんが、習い事や日本関連の催し、友人のホームパーティー、(日系企業に勤めていれば)職場、語学学校、大学、友人の紹介といったあらゆる形で知り合う機会があり、こうしたところで知り合った人たちと繋がっていきます。

日本では、「世界の日本人妻は見た!」という番組にあるような国際結婚カップルについての興味も高いのではないかと思いますので、そのへんの事情はまた追ってご紹介できたらと思います。

チェルシーマーケットでブランチ。お隣のアメリカ人にもlooks goodと言われたホットケーキはアメリカサイズ。

ニューヨーカーの出会い方・その2

こちらの記事では、皆が思い描くようないわゆるニューヨーカー、アメリカ人同士の出会い方について書きました。今回は、国際カップル、アメリカ人とその他の国の人とのケースについて見てみたいと思います。

Fulton street駅のツリー。

日本では、アメリカに住んでいる日本人はアメリカ人と付き合っているケースが多いのではないかと思っている方も多いかもしれませんが、実際のところ、ニューヨークでは、日本人は日本人と一緒にいるケースがほとんどです。
国籍の違う人と一緒になることには、言葉の壁以上に違いが多く、色々なところで調整が必要になってくるので、多大なる努力が必要なのです。そのため、お互いが異文化に興味があったり、相手の出身国のことが好きだったりした方が良いです。また、日本で暮らしていた時には考えもしないところで妥協する柔軟性も求められます。例えば、家の中で土足で生活するか、靴を脱ぐかということも相手と話すことになるでしょうし、一番大きなところでは、食生活を合わせることかもしれません。

日本人同士であれば、夜ご飯に毎日白米とお味噌汁が出てくることに疑問を持つ人はいないと思いますが、日本人でなければ、まず、そうしたことに抵抗を示す可能性が高いです。
また、欧米人が好きな和食は味の濃いものが多いので、肉じゃがのようなものは受けが良いですが、切り干し大根の美味しさはなかなか分かってもらえないでしょう。アメリカ人と出張をすると、たった数日間でも好きなものが食べられず、それが予想外にもストレスになるのですが、自分の口に合ったものを食べられる環境がこんなにも大切だということは、日本の外に出るまで考えたことがありませんでした。国際カップルに立ちはだかる食生活のギャップは思った以上に大きいです。

そんなこともあって、ニューヨークでは、日本人同士のカップルが圧倒的に多いですが、中にはアメリカ人と付き合っていたり、結婚したりする人もいます。日本人男性は、日本人女性以上に日本人と一緒にいることが楽なようで、ニューヨークで見かける国際カップルの大半は、日本人女性とアメリカ人男性のカップルです。

911 memorialの横にある高級ショッピングモール、Brooks fieldのツリー。

一番よく聞く出会いは、language exchangeや大学や大学院のクラスメートといったケースだと思います。日本語を熱心に学ぶアメリカ人と英語力を向上させたい日本人が、学校を通じてlanguage exchangeという形で知り合い、定期的に会って一緒に語学の勉強をしているうちに、友達関係を超えて仲良くなるというのは、割と一般的です。この場合、お互いに相手の国の言語や文化を学びたいという意欲があるので、打ち解けやすいと思います。また、大学や大学院のクラスメートといった形で学校を通じて知り合った場合、共通の友人も多く、学校の課題を一緒にこなしたりといったことを通じて仲良くなりやすいのだと思います。

その他で一番よく聞くのは、前回の記事でも書いたオンラインです。
国際カップルの3割ぐらいは、オンラインで知り合っているといっても過言ではないぐらいに、オンラインデートは普及しています。
オンとオフがはっきりしているアメリカで、職場で付き合うことはなかなかあり得ず、日本人は日本人同士でいるほうが居心地が良い場合が多いので、プライベートで日本人の輪の中にいると、オンライン以外でアメリカ人男性と知り合うことはなかなか難しいのが現実なのです。

それ以外では、ホームパーティーで知り合うこともあると思います。
ホームパーティーの場合、パーティーの主催者の仲が良い人が招かれ、その人たちの友人が参加したり、といった形なので、自分の友人がきちんとした人であれば、そのパーティーで知り合う人もきちんとした人であることがほとんどなので、そういった意味で安心できるのかもしれません。

ブライアントパークのツリー。

どんな形で知り合ったとしても、アメリカで知り合っている以上、相手が日本語がペラペラということはまずありえないので、日本人側の英語力が高くて、相手ときちんと意思疎通ができるということが、その他の文化や育った環境の違いを埋める前の必要最低条件のように思います。

遊び心満載☆ノスタルジアトレイン

年々暖冬になっているニューヨーク。日によって気温差はありますが、今年も総じて過ごしやすい日が続いています。
私がニューヨークの寒さの基準としているのは、着るコート。本当に極寒のニューヨークでは、日本で着ていたコートでは全然間に合わず、私はZARAで買った内側がもこもこでスキーのジャケットのようなダウンジャケットを引っ張り出してきます。このコートが登場しないうちは、本格的な寒さではないかもしれません。

そんな過ごしやすい冬のニューヨークのこの時期の楽しみといえば、街中を彩るイルミネーションやホリデーデコレーションではないでしょうか(ニューヨークには色々な宗教の人がいて、クリスマスはあくまでクリスチャンのための行事なので、ニューヨークではあえて特定の宗教を避けるために、この時期のことをホリデーシーズンと呼んでいます。)。

ニューヨークの冬の楽しみ方は、皆それぞれ違うかもしれませんが(過去記事でご紹介した冬のおすすめは、NYで冬を楽しむのカテゴリー内の記事をぜひご参照ください。)、この時期はイベントが多すぎて、毎年消化不良です。

しかし、今年は私が渡米以来やってみたかったことをついに達成しました。
それは、期間限定のノスタルジアトレインに乗ること。鉄道おたくでは決してありませんが、歴史あるものが好きなので、ずっと気になっていたこの企画。

それは、なんと、1930年代に実際に使われていた地下鉄にそのまま乗車できるというものです。

丁寧に保存されてきたからか、現代の汚い地下鉄よりもきちんとしているかもしれません(笑)

 

イベント好きのニューヨーカーが考えそうなこの面白い企画は、ニューヨークの冬の風物詩の一つとなっています。それは、11月後半から12月末にかけての1ヶ月間、特定の週末に数本だけ、普通の地下鉄の路線を、大昔に使われた地下鉄が走るというとてもユニークなものです。

毎年ブルックリンの遠くの路線で行われていてなかなか行けませんでしたが、今年は2nd avenue line開通記念で、アッパーイーストの2nd avenueの始発96丁目の駅を通る路線が選ばれました。

1930年代といえば、日本は昭和の時代が幕開けしてまだ間もない頃です。そんな時代の電車がいまだに当時の姿で保存されていることだけでもすごいことですが、冬の楽しみとして、実際に運行してしまうという発想は遊びが大好きなニューヨーカーらしい発想かもしれません。

2nd avenueの96丁目駅。

 

電車が駅に到着すると一斉に拍手が沸き起こり、皆良い写真を撮ろうと一目散に電車へ近づいていました。電車は外観だけでなく、中も当時のまま。いすは意外としっかりしていて、裸電球がむき出しになっていたり、当時のまま広告も残っていて、時代の面影が至るところに感じられます。走っている途中で、蒸気機関車のような音が突然鳴ったり、電球が一瞬切れて社内が真っ暗になるところは、当時を再現した演出なのか、ただの不具合なのかは分かりませんが、友達とおしゃべりしながら、あっという間にマンハッタンの反対側まで到着しました。

昔の地下鉄は、こんなに落ち着いた色だったようです。

ネコの耳のカチューシャをつけた可愛い子もうまく写真に入ってくれています。

社内の広告にも注目です。

数年に一度ずつの度重なる値上げを経てついに1回の乗車運賃2.75ドル(ニューヨークの地下鉄は距離に関わらず、一律料金です。)にまでなった地下鉄ですが、当時はたったの10セント。

裸電球やむき出しのファンにも時代を感じます。

 

友人によると、この電車を含め、他にも昔の地下鉄は、ブルックリンにあるNew York Transit Museumに保管されていていつでも見ることができるようですので、ニューヨークの昔の姿に興味がある方は、ぜひお出かけください。
ノスタルジアトレインの運行スケジュールも同じくTransit Museumのサイトから確認ができます。

New York Transit Museum

ノスタルジアバスもあるようですが、こちらはHPに正確な運行スケジュールが載っていませんでしたので、運良く乗れたらラッキーかもしれません。

Harvey Weinsteinニュースの余波

今朝からアメリカは、Matt Lauerさんのニュースでもちきりです。
最初名前を聞いたとき、誰だろう?と思ったのですが、顔を見たらすぐに分かったこの方は、NBCというアメリカを代表するテレビ局(フジテレビのようなイメージ)の朝のニュースの看板キャスターのおじさんです。

ウィキペディアより。

平日に毎朝アメリカのリビングルームでその顔が流れ、丹精な顔立ちと落ち着いたキャラクターで人気を博していた看板キャスターは、今朝、いつも通り朝のニュースに出演するために出勤したところ、朝4時に解雇を言い渡されました。他の番組出演者たちには、動揺しないように、7時に番組が始まるたった数分前まで伏せられていたそうです。

アメリカの芸能人にも有名人にも疎い私でも知っているこの方は、私がニューヨーク生活に慣れ始めた頃、英語の勉強のためにと毎朝見ていたニュース番組のキャスターで、もちろん会ったことはありませんが、私にとって馴染みのある方でもあります。

ご自身のtwitterより。

その方に一体何があったのでしょうか。全ての事の発端は、日本のニュースでも大きく報道されていたHarvey Weinsterinのセクハラ疑惑に遡ります。
その後、映画界の人だけでなく、テレビのキャスター等、アメリカのメディア界を引っ張ってきた多くの人たちにもセクハラ疑惑が次々と持ち上がり、数日に一人という驚くべき頻度で、有名人が次々と加害者としてニュースに登場してきました。
そして、極めつけは、Matt Lauerさん。アメリカのニュースキャスターの巨塔の一人で、アメリカ大統領へのインタビューやオリンピック中継のメインキャスターを何度も務め、その他、つい先週のサンクスギビングの代名詞とも言えるMacy’sが主催するパレードの実況中継も1998年から担当していたベテランキャスターに、一体何があったのでしょうか。

報道によると、2日前の11月27日にNBCの女性職員が、Mattから長年に渡ってセクハラ被害にあってきたことをNBCの幹部に告げ、そこから直ちに始まった調査で、この件以外にも複数の疑惑が浮かび上がり、今回の決定に至ったそうです。

Harvey Weinsteinに始まる一連の騒動は、色々謎めいた点も多いです。
Harvey Weinsteinのセクハラ疑惑は、業界関係者の間では有名だったものの、なぜ何十年も封印され続けられてきたのでしょうか。そして、なぜこのタイミングで公にされたのでしょうか。

Harveyの場合は、映画制作者という彼の肩書とそのあまりにも強い権力から、駆け出しの女優さんたちが、自分の仕事がなくなってしまうのを恐れて泣き寝入りしてきてしまった、というのは納得がいきますが、NBCのような大手テレビ局の内部で起こっていたセクハラ疑惑は、なぜ今まで封印されてきたのでしょうか。NBCのようにしっかりした会社であれば、従業員による匿名のホットラインのような制度もあったでしょうし、人事部も大きな力を持っているはずです(アメリカの人事部は、日本企業の人事部と比較して、総じてかなり社内での力が強いです。)。ソチオリンピックの頃から始まったと言われているMattによるセクハラの被害者は、匿名という形でも過去にこの件をNBCの幹部に伝えることはできたはずですが、現時点での報道では、過去にそうした動きがあったとの報道はありません。善悪がかなりはっきりしているのがアメリカ社会の特徴ですが、長いものには巻かれるの原理で、相手の男性があまりに有名人だったり力がある人だと、会社側も男性を守ろうという動きになりがちで、女性側は、自分の訴えは跳ね返されてしまうと思い、ずっと今まで我慢し続けてきたのでしょうか。
しかし、こうして名乗りを挙げるまで何年間もの間、MattにNoと言うことはできなかったのでしょうか。

私がアメリカ社会の仕組みについて知らない部分が多いために、こんなにも女性たちが強くて自分の意見を主張する国で、泣き寝入りがあることに驚いていますが、私の疑問は何かの機会に、アメリカ人の友人に聞いてみようと思います。

NBCニュースでMattと長年タグを組んできた女性キャスターは、今日、この件について、昨日までMattと一緒に出演していた朝のニュース番組でコメントを発表しました。突然のことに動揺が隠せない様子で、Mattのことをdear friendと呼び、仕事の上でも尊敬していたことが伝わる内容だっただけに、皆が衝撃を受けています。

今回の件で驚くのは、NBCの対応の早さです。月曜日に発覚した件が水曜日早朝には解雇という事態へと発展。しかも年収20億円と言われる看板キャスターです。日頃思うのですが、アメリカ人の思い立ったときの行動力には目を見張るものがあり、ほぼ1日半から2日という短い間に解雇するに足る証拠を集めてしまいました。
これがもし日本で起こっていたら、こんなに早くこうした形での決着を迎えていたかしらと、ふと思いました。

ニュースキャスターの英語はそれなりのテンポはあるものの聞き取りやすく、私のリスニング力の手助けをしてくれていた方が、こうした形で、自らの手で自ら築いてきたキャリアを棒に振ってしまい、一瞬にして第一線から消えてしまったのは、とても残念です。

*Weinsteinの件については、アメリカ事情に詳しい日本の友人が教えてくれたこちらの記事が、鋭い考察力で読み応えがあります。