NYで働く PickUp

アメリカで「最初の」仕事を得るために必要なこと

あっという間に1月最後の週末です。
今年も12分の1が終わろうとしていますが、皆さん、1年の始まりの月はいかがお過ごしでしたか。

最近、前々回の記事でご紹介したシリコンバレーの人気米系企業で働く日本人エンジニア、酒井潤さんのユーチューブを毎日のように聞いていますが、これだけグローバル化、そして時代が進んでも、酒井さんのように海外で、米系企業で働く日本人はまだまだ増えていないように感じています。その状況は、私が渡米した12年半前ともほとんど変わっていないことは、ニューヨークで肌感覚でも分かるほどです。

そんな中、先日、嬉しい報告をいただきました。
東京で働いていた時の部署の後輩から、ここ数年、アメリカで仕事を得るための相談を受けていて、折に触れて私なりにアドバイスをしていたのですが、ついにアメリカの中部にある米系企業からオファーをいただいたそうです!彼女は夏の渡米に向けて準備を進めています。

久しぶりにロックフェラーセンターに行ってみました。オミクロンへの警戒から外出を控えている人が多いからか、名物のスケートリンクは、この日はがらがら。写真の背後に写っている大きな建物は、オフィスビル。有名企業が入居しています。

 

日本人にとって、アメリカで「最初の」仕事を見つけることは、米国内でのステップアップのための転職よりもずっと難しいです。就労ビザのサポートが必要なこと、そして、米国内での就労経験がないため自分の実力をアピールしづらいこと、の2点が大きなハードルとなってしまっているのです。

ただ、適切な戦略をもって根気よく活動すれば、米系企業での仕事を見つけることは、不可能ではないことは、自身の体験から学びました。

今回は、アメリカで「最初の」仕事を得るために、私が必要だと思う3つのことを書いてみたいと思います。

それは、スキル、面接を突破するための英語力、型にはまらない柔軟な発想と行動力です。一つずつ見てみましょう。

スキル:最近は日本のニュースでもジョブ型雇用という言葉を耳にするようになりましたが、アメリカではジョブ型雇用しかありません。以前から、アメリカではジェネラリスト(色々なことがそつなくできる人)よりもスペシャリストであることが必要、と言われていますが、アメリカ企業は、その人のスキルや経験がその企業が求めている職務と一致しているかどうかを慎重に吟味しています。

日本は謙遜の文化のため、スペシャリストなんて言えるようなスキルは自分にはない、と思ってしまう人が多いかもしれませんが、ある一つの分野でのスキルや経験=その道でのスペシャリストなのです。SNSマーケティング、ウェブデザイナー、採用担当、イベントプランナー、プログラマー、日本語教師、などなど、どんな職業であれ、一定の年数真剣に積んだ経験があれば、スペシャリストです。

日本で仕事をしていると、あれもこれもやる、という仕事の仕方になりがちかもしれませんが、その中でも、自分が特に強い分野、力を入れて取り組んだ仕事は何かを洗い出してみましょう。また、そうした仕事の経験を補完するために、オンラインでコースを取ってみても良いかもしれません(その場合は、アメリカでの履歴書に書けるように、Google Certificateやアメリカのビジネススクールのコースなど、名があるものが良いです)。

面接を突破するための英語力:英語力はあるに越したことはありませんが、ネイティブのようである必要はありません。実際、当時の私がそうであったように、最低限、まずは英語面接を突破すること、に焦点を当ててしまっても良いと思います。こちらのブログでも何度か書いたことがありますが(「NYで働く」のカテゴリーにある過去記事をご覧ください)、私の場合、渡米間もない頃は、なんとか英語面接を突破できるぐらいのレベルの英語力しかなかったため、渡米して3年目に初めて米系企業に入社してからそれなりに苦労しましたが、入ってしまえばなんとかなるので、まずは入ることに集中することが大切です。

アメリカの面接で聞かれることはおよそ決まっていますので、ネットで想定質問を調べて、自分なりに回答を考えて、それをきちんと話せるように練習します。また、アメリカでは自分をアピールすることを忘れてはいけません。先日もアメリカ人の友人が、アメリカの面接ではアメリカ人は自分が世界一だ!というようなスタンスで臨んでいるからアグレッシブにいくことが重要、と話していましたが、想定質問の回答も、アグレッシブなアメリカ人と比べて見劣りしないものかどうか、入念な確認が必要です。日本人の場合、アピールしすぎ、と思うような表現をしても、アメリカ人から見たらアピール不足、ということもあるのです。アメリカ人に事前に見てもらっても良いかもしれません。

流暢に話すことよりも、応募しているポジションと自分の経歴をうまく結びつけて、自分が最適な応募者であると相手に思ってもらうことが大切です。

こんなおしゃれなエリアのオフィスで働けたら、毎日楽しそうです。

 

型にはまらない柔軟な発想と行動力:日本では、学校であれ、職場であれ、決められたことをそつなくこなせば問題ない、という社会のため、なかなかマニュアルにないことを考える、ということがしづらいかもしれません。ただ、アメリカでは、"Think outside the box"(枠にとらわれないで考える、というイディオム)という姿勢でいることがあらゆる場面で重要で、これができると、住みやすくなることは間違いありません。

それはアメリカでの就職活動についても同様で、特に、ネイティブでなく、就労ビザのサポートも必要、というような、アメリカ人に比べてハンディがあるような状況では、この考え方がとても重要です。

例えば、仕事探しと言うと、通常は、人材紹介のエージェントに登録して、そこから紹介してもらうものに応募する、とまずは誰もが考えると思いますが、日本人がアメリカで仕事を得る場合、これだけでは不十分です。Think outside the boxの精神で、他の人とは違う方法もどんどん試していく必要があります。例えば、Linkedinで自分が興味ある会社の人事部に勤務している人を探し出して、その人にメッセージとともに履歴書を送ったり、自分が興味ある分野の仕事に強いリクルーターの方を探して自ら自分を売り込んでみたり、などなど、マニュアルにないような方法もどんどん試していく柔軟な発想と行動力が大切です。

先日、たまたま見つけたおしゃれな本屋さんで、何年も前から気になっていた本と出会いました!Jason Polanというイラストレーターが長年描き溜めてきた街角で出会ったニューヨーカーたちのイラストをまとめた分厚い本。NYのevery personはそれぞれ個性的。型にはまっている人は誰一人としていません。

 

先日ウェルネス系の分野でアメリカで名が知られたカナダ人女性起業家、Jennifer CohenさんのTEDトークを聞いた時、彼女は9割の失敗から1割の成功が生まれると言っていましたが、Think outside the boxの精神に加えて、すぐに結果が出なくても、様々な方法を試していく根気良さも求められます。

次回は、この3つに加えて、アメリカでの仕事を探す場合に絶対に知っておきたいある秘訣を書いてみたいと思います。


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